●持続可能な未来や社会の構築のために行動できる人の育成をめざす教育 (2013年10月16日)
国立教育政策研究所が、ESD(持続可能な発展のための教育)を学校教育で進めるための構想などをまとめたリーフレットを作成しました。
ESDとは、環境的視点、経済的視点、社会・文化的視点から、より質の高い生活を次世代も含むすべての人々にもたらすことのできる開発や発展を目指した教育であり、持続可能な未来や社会の構築のために行動できる人の育成を目的としています。
国立教育政策研究所では、学校現場にESDをわかりやすく紹介し、教員がESDのカリキュラム開発や実践を行うことができるようになることをめざして研究を進めてきました。その中で、ESDの枠組みとして、持続可能な社会づくりの構成概念やESDの視点に立った学習指導で重複する能力・態度などを明らかにしました。リーフレットは、その研究成果に基づいて作成されています。
ESDの視点に立った学習指導を進める上では、教材を内容的・空間的・時間的につなげること、学習者同士、学習者と他の立場・世代の人々、学習者と地域・社会などをつなげること、身に付けた能力・態度を具体的な行動に移し、実践的につなげることが大切です。そして、子どもたち自らが持続可能な社会づくりに関する価値観を身に付け、自らの意思を決定し、行動を変革していくことができるように配慮することが大切です。
持続可能な社会づくりの構成概念は、人を取り巻く環境に関する概念である多様性・相互性・有限性、人の意思・行動に関する概念である公平性・連携性、責任性といったもの。これらを明確にし、学習内容を計画していきます。また、重視する能力・態度とは、批判的に考える力、未来像を予測して計画を立てる力、多面的、総合的に考える力、コミュニケーションを行う力といったもの。これらは「生きる力」にもつながります。これらに基づいて、学習指導を展開していきます。
将来のニーズを満たす能力を養う教育の実現に向けて、今の教育の質向上が期待されますね。
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投稿者 kksblog : 2013年10月16日 10:55