●「外国語学習による脳の柔軟な変化を可視化」~国立精神・神経医療研究センター (2013年08月30日)
国立精神・神経医療研究センターでは、「外国語学習による脳の柔軟な変化を可視化~継続は力なりを脳画像で証明」という内容を公開しています。
国立精神・神経医療研究センターの先進脳画像研究部、花川隆部長は、国際電気通信基礎技術研究所の細田千尋研究員らと共同で、JST課題達成型基礎研究の一環として、外国語学習によって、脳が従来想定されていた以上に柔軟に変化することを、明らかにしました。
磁気共鳴画像法(MRI)を用いた従来の学習研究では、脳の局所、あるいは局所間連絡のいずれか一方しか評価していないため、学習による能力の向上と脳の関係を、より包括的に評価できる手法の開発が望まれていました。
今回、複数の磁気共鳴画像を組み合わせた新しい脳画像法を開発、4ヶ月間の英語語彙学習プログラムに参加した日本人成人24人の脳構築の変化を計測しました。
すると、言語との関わりが乏しいと考えられていた右半球前頭葉の一部が、英語力アップに相関して大きくなり、並行して脳局所間の連絡も強化されていることが、わかりました。
そして、1年後に再測定を行うと、自主的に学習を続けた人だけが学習プログラムによる脳発達を維持し、ほかの人の脳は学習プログラム前の状態に戻っていました。さらに、137人における検討でも、英語語彙能力が高いほど、これらの部位が発達していることが確認できました。
この研究は、言語学習のメカニズムに新たな視点を与えるだけでなく、失語症のリハビリテーション法開発支援など、医療の向上にも貢献することが期待されています。
語学を学ぶことで、脳も育つというのは、すごいことですね。
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投稿者 kksblog : 2013年08月30日 03:04