●我が国の研究開発力の抜本的強化のための基本方針 文部科学省 (2013年08月25日)
文部科学省では、「我が国の研究開発力の抜本的強化のための基本方針」を決定、公表しました。これは1月17日に取りまとめられた「東日本大震災を踏まえた今後の科学技術・学術政策の在り方について」の指摘を踏まえたもので、科学技術・学術審議会によって決定されたものです。
この中では、若手、女性、外国人を積極的に登用すること、研究の質および生産性の向上など、日本の研究開発力を強化するための基本方針が取り上げられています。
内容としては、以下のようになっています。
1.若手、女性、外国人の積極的登用
2.研究の質及び生産性の向上、新規性の高い研究の推進
3.世界最高水準の運営や人材育成システムを目指した改革
「若手、女性、外国人の積極的登用」では、従来、研究体制はヒエラルキー構造になっていたのを、研究を自ら主導するネットワーク体制への転換を促進することを推進するとあります。さらに優れた若手、女性、外国人が、労働力として使われるのではなく、研究を自ら主導する「LaborからLeaderへ」施策、異分野の若手研究者が集い、連携・融合による研究を主体的に推進することなどが挙げられています。
「研究の質及び生産性の向上、新規性の高い研究の推進」は最も内容が多くなっています。新規性の高い研究、ハイリスク研究などを推進すること、社会的ニーズを把握することなどが挙げられており、その中に研究者が本来の活動に集中することができるために、研究に打ち込める環境の整備をすることが書かれています。
基本方針の序文には「近年、論文数や被引用数など、我が国の研究開発力を示す指標が停滞している」とあります。日本における学術研究の環境は他国と比べて、決して恵まれているとは言いがたく、さらにポスドクの増加など、大学院に進むことの魅力が減退していると言えるでしょう。余計な垣根やルールを取り払って、自由な発想、新しい発想が生まれる環境を整えられるといいですね。
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投稿者 kksblog : 2013年08月25日 21:02