●文部科学省による通知「体罰根絶に向けた取組の徹底について」 (2013年08月25日)
文部科学省より、各都道府県知事や都道府県、指定都市の教育委員会教育長などに向け、「体罰根絶に向けた取組の徹底について」という通知が出されています。これは平成24年度に発生した体罰の状況について、実態把握の結果をうけて通知されたもので、実に6700件を越える体罰の件数があったことを踏まえ、実態把握や報告が不徹底ではなかったか、と述べられています。
この通知の中では、主に次の項目について書かれています
1.体罰の未然防止
2.徹底した実態把握及び早期対応
3.再発防止
「体罰の未然防止」では、まず教員等の「体罰防止」について、その趣旨を徹底し、懲戒・体罰の区別などの適切な理解を深めることとしています。また中学校・高校では「部活動」において最も多くの体罰が報告されていることから、特に部活動における体罰の防止について留意する必要があるとあります。これには「運動部活動での指導のガイドライン」の趣旨、内容を理解した上で、顧問教員、外部指導者による体罰等の根絶および適切かつ効果的な指導に向けた取組を理解することとしています。
「徹底した実態把握及び早期対応」では、教育委員会及び学校が実態把握の方法を点検し、また学校の管理職が、教員が体罰や体罰と疑われる行為を行った場合、教員が管理職などへ直ちに報告や相談を行う環境を整備するなど、報告・相談から素早い対応ができるような環境を徹底することとしています。また教育委員会は、体罰を行ったと判断された教員等については、客観的な事実関係に基づき、厳正な処分等を行うこととしています。
運動系の部活動では、時に厳しい指導も必要である、という考えが根付いています。しかしどれだけ指導する側が、愛情と使命感をもった「指導」であると言ったところで、受ける側がそれを感じられなければ、苦痛を伴った「体罰」にしかなりません。指導者は今、自分が恐怖で統制するような、安易な指導をしていないか見つめなおすことが必要なのではないでしょうか。
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投稿者 kksblog : 2013年08月25日 06:16