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子どもの虐待死を防ぐには 厚生労働省が子どもの虐待死に関する資料を公開 (2013年08月05日)

rotus_130802.jpg厚生労働省では、子どもの虐待死に関する報道発表資料を公開しました。その内容としては、子どもの虐待による死亡事例等の検証結果、平成24年度の児童相談所での児童虐待相談対応件数、親権に係る制度見直しの施行状況についての概要及び資料へのリンクとなっています。

子ども虐待による死亡事例等の検証結果によると、平成23年4月1日から平成24年3月31日までの12ヶ月間に発生し、または表面化した児童虐待による死亡事例は85件、99人でした。これは心中による虐待死も含まれ、前回の第8次報告と比較して、件数は3件、人数は1人増加しています。

死亡した子どもの年齢は、虐待死では0歳から2歳が多く、心中では0歳から17歳までの各年齢に分散しています。虐待の動機としては「保護を怠った」「泣きやまないことにいらだった」が多く、実母の抱える問題として「妊婦検診未受診」「望まない妊娠」などがあります。また心中では「保護者自身の精神疾患、精神不安」が多く、また関係機関が関与しても、動機やきっかけが不明のケースが多いようです。

事例について個別ヒアリングした結果、安全確認が目視のみに偏り、養育状況を総合的に判断できなかった、医療や行政など関連する機関の連絡・連携が不十分であったこと、子どもと家族を全体として理解する視点の不足などが問題点としてあげられています。そこで子ども虐待による死亡事例を防ぐために、養育者、子ども、生活環境、援助過程といった側面から留意すべきポイントがまとめられました。

平成24年度における、児童相談所での児童虐待相談対応件数は全国で66,807件に上っており、平成23年度より約7千件増加し、平成2年以降、毎年最高件数を更新し続けています。地域から通報することにより子どもの生命を守る、という意識が浸透していることの反映とも言えますが、相談員の負担や1件ごとが軽くならないかという懸念も生じます。

虐待死を防ぐということは「子どもを助ける」という考えが頭にうかびますが、虐待の背景には「支えの必要な親」の存在が多くあります。本当に助けるには、その子と共に暮らしている大人を助けないと、真の意味で子どもを助けることにはつながらないのかもしれないですね。

子ども虐待による死亡事例等の検証結果(第9次報告の概要)及び児童虐待相談対応件数等|厚生労働省



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投稿者 kksblog : 2013年08月05日 10:08


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