●教員加配が小1問題の予防、解決に効果があることが明らかに~東京都 (2013年05月26日)
東京都教育委員会は、平成22年度から小1問題・中1ギャップの予防・解決のための教員の加配を段階的に導入し、その効果について継続的に検証しています。今回、これまでに実施した調査の結果を取りまとめ公表しました。
調査結果から、教員加配を行う前の平成20年度に比べ、教員加配を行った平成22年度以降は、第1学年児童の不適応状況の発生率が減少したことがわかりました。また、発生時期についても、5月以降に発生する割合が減少していました。
「東京都公立小・中学校における第1学年の児童・生徒の学校生活への適応状況に関わる調査」を実施したところ、小・中学校の第1学年児童・生徒の学校生活への不適応状況の実態として、「小学校長の約4人に1人が小学校第1学年の不適応状況の発生を経験していること」や「中学校入学前に約8割の生徒が中学校生活への不安をもち、入学3か月後でも約5割の生徒が不安をもっていること」などが明らかになっています。このような調査結果を踏まえて、対象学年を限定して教員の加配を行うとともに、新たな教員の加配による児童・生徒の学校生活への適応状況の変化とその実効性を検証するための調査してきました。
その結果、小1・中1問題の予防・解決に効果があるとともに、各学校が地域や学校等の実態に応じて、活用方法を選択して教員の加配を受けることができる仕組みは、大きな意義がありました。
教員加配は、学級規模縮小やティーム・ティーチングといった方策を実現するだけではなく、教職員の組織体制が厚くなることによって、様々な側面から小1問題の予防・解決に関わる取組を可能にすると考えられます。
たとえば、学級規模縮小により、児童一人一人の指導や評価等がきめ細かく行えるようになったため、基礎学力の定着や学習習慣の確立を実現させることができます。ティーム・ティーチングにより、突発的な事故や児童の指導に対しても、教員同士が個と全体を分担して対応することで、安全の確保と指導の充実を図ることができます。学習指導や生活指導をはじめとする様々な側面に対し、良い影響をもたらしたことから、小1問題・中1ギャップの大きな支援になっていますね。
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投稿者 kksblog : 2013年05月26日 11:35