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大学に対して受け身の学生が増加する一方、海外留学・赴任への抵抗は低い (2013年05月07日)

daigakusei_130506.jpgベネッセ教育研究開発センターでは、大学生の学習・生活実態調査を行い、その調査報告書を公開しました。この調査は2012年の11月に行われたもので、2008年に行われた第1回調査との比較も行われています。

これによると、大学生の意識は2008年と比較して、やや受け身な印象が見られます。学生生活について「学生の自主性に任せる」よりも「大学の教員が指導・支援するほうがよい」という回答が、15.3%から30.0%に大きく増えました。また「単位をとるのが難しくても、自分の興味がある授業がよい」が減り、「あまり興味がなくても、単位を楽にとれる授業がよい」が半数を超えています。

大学での授業では、ディスカッションやプレゼンテーション、グループワークなど学生が参加するアクティブラーニング型の授業が増えています。これは学生の積極性を促していると見る反面、学校・教員側がお膳立てをして意見を言わせているという見方もできるのではないでしょうか。

授業の予復習や課題など、授業以外の学習時間については、2008年よりやや増えているようです。1週間あたりの学習時間が0〜2時間が減り、3時間以上学習する学生の割合が増えています。しかし高校時代と大学での授業以外の学習時間を比較すると全体的に減少しているようです。高校時代に1日5時間以上勉強していた層も、予復習・課題に1週間あたり1時間未満が約35%、自主的な勉強では1週間1時間未満が約45%となりました。

最近の若者は「内向き」と称されることも多いですが、「海外留学をしたい」と考えている学生は4割に上ります。その理由としては「語学力」がトップ、「海外生活を経験したい」も7割を超えました。また卒業後に海外で働くことについては、「将来、海外で活躍したい」と考える学生は35%、「必要なら海外で働くのもいとわない」と答えた学生は半数を超えました。

今の大学生は、どちらかと言えば従順で、無難を好む傾向にあるのかもしれません。かつて熱い学生時代を過ごしてきた大人から見ると「覇気がない」「情けない」といった評価になるのかもしれませんが、そうした若者を育てる社会にしたのは自分たち、とも言えるのではないでしょうか。頭ごなしに理想との食い違いを責めるのではなく、語り合って理解し合えるといいですね。

「第2回 大学生の学習・生活実態調査報告書」|ベネッセコーポレーション



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投稿者 kksblog : 2013年05月07日 09:23


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