●定説を覆した!強い衝撃波が粒子を加速させる現場をとらえることに成功 (2013年03月06日)
宇宙航空研究開発機構(以下、JAXA)は、銀河宇宙線の加速の謎に土星探査機のデータで迫り、定説を覆す結果を「ネイチャー・フィジックス」に発表しました。
今回JAXAは、土星探査機カッシーニのデータ解析から、われわれの銀河系においてどのように高エネルギー粒子が作り出されているのかという問題に関して、新しい知見を得ました。
太陽系を飛翔する探査機が、磁場の効果も含めて衝撃波を、「その場」で詳細観測することは可能です。ただし、太陽系内の衝撃波は弱いものがほとんどで、そこから超新星残骸における強い衝撃波に関する知見を得ることはこれまで困難とされていました。
しかし、2007年2月3日、土星を周回するカッシーニは、太陽風とよばれる太陽からの粒子の流れが土星の磁気圏に衝突することにより生じた強い衝撃波を詳細に観測することに成功。きわめて希な強い衝撃波が発生した際に、幸運にもカッシーニによって「その場」観測が実施され、はじめて実証に基づいて強い衝撃波が粒子を加速させる現場をとらえることができました。
今回観測されたことは、従来の常識を覆すもの。詳細を知ることのできない超新星残骸における磁場の状態は、論争の的となることがあります。その意味で、今回の成果は大きな意味を持ちます。強い衝撃波による相対論的電子加速のための条件が実証に基づいて把握され、かつ、それは従来考えられていたものとは逆だとわかったからです。
常識が覆された瞬間ですね。これからも宇宙の謎が少しずつ解き明かされていくのが楽しみです。
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投稿者 kksblog : 2013年03月06日 17:56