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惑星誕生の謎を解明する「穴」と「腕」 すばる望遠鏡がとらえたその姿 (2013年02月22日)

scorpionJ1604_130219.jpg私たちが暮らす地球も含め、太陽系の惑星は、太陽の周りにあったガスや塵のかたまりから生まれたものです。星々も生き物と同じように、生まれて育ち、やがて老いて消えていくという「一生」を過ごします。そして「若い」恒星の周りでは、まさに惑星たちが生まれようとしているところが見られるのです。

総合研究大学院の研究者を中心とする研究チームは、さそり座J1604星と呼ばれる若い星の周囲にある原始惑星系円盤を、すばる望遠鏡を使って観測し、惑星が円盤に作る「穴」とその名部に伸びる「腕」構造を、直接撮像することに成功しました。

若い星の周りには、円盤状のガスと塵のかたまりが取り巻いています。この円盤は「原始惑星系円盤」と呼ばれ、構成が生まれ成長するのと同時に、自然に作られる構造です。この円盤の中で、塵が集まって小さな天体「微惑星」ができ、微惑星同士が合体衝突することで惑星が誕生すると考えられています。このとき、塵は円盤の外側にはたくさんあるけれど内側では少なくなっており、これが円盤内の「穴」として観測されます。

この穴の内部には形成途中の惑星があることが予想されます。しかし穴を観測するのはとても困難でした。何しろすぐ内側には明るい中心星があるのですから。今回、研究チームは、すばる望遠鏡に搭載された惑星探査用赤外線カメラHiCIAO(ハイチャオ)および大気揺らぎの影響を補正する保証光学装置を使って観測を行い、原始惑星系円盤の中に存在する穴と、穴をまたぐ「腕」を鮮明に写し出しました。

この腕は曲がっていることがすばる望遠鏡によって突き止められており、その形状や曲がる角度などは、円盤中に惑星が存在する場合におこる現象について、理論研究の予想を反映していました。この研究・観測が続けられることによって、惑星誕生の謎が解かれていくと期待されます。身近なような、途方もないような話ですが、なんだかワクワクしてきますね。

国立天文台|太陽系外惑星が作る「腕」の検出に成功



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投稿者 kksblog : 2013年02月22日 21:51


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