●大マゼラン雲サーベイプロジェクトの集大成の赤外線天体カタログを世界に公開 (2013年01月19日)
独立法人 宇宙航空研究開発機構 宇宙科学研究所により、日本初の赤外線天文衛星「あかり」に関する情報が公開されています。
2006年2月に打ち上げられた「あかり」は、翌2007年8月までに全天をくまなく観測する「全天サーベイ」を行いました。これと平行して「あかり」はいくつかの領域を集中的に観測する「指向観測サーベイ」も行いました。
その一つ、大マゼラン雲の近・中間赤外線サーベイについては、これまでにもサーベイ初期成果(「銀河の生い立ちに迫る-大マゼラン星雲の赤外線画像-」、2006年11月1日)、超新星残骸の研究(「『あかり』が探る大マゼラン星雲の超新星残骸」2008年11月19日)などの成果を報告してきました。
今回、この大マゼラン雲サーベイプロジェクトの集大成とも言うべき大マゼラン雲の赤外線天体カタログとスペクトルカタログを、世界中の研究者に公開することに成功しました。
このカタログは、東京大学の加藤大輔研究員(当時)、下西隆氏(当時大学院生、現在は神戸大学研究員)、尾中敬教授、および東北大学の板由房助教らの研究グループが中心となって作成したものです。
すでにこのカタログを元にした詳細な研究により、生まれたての星の周りに存在する氷の性質が我々の銀河系とは異なることが明らかになってきました。
今日のように、炭素や酸素、金属などの重元素が存在し、それによって作られた地球や我々人間が存在する宇宙になるまでに、どのような過程を経てきたのか?すなわち宇宙空間の中で、物質がどのように進化してきたかを知る事は、天文学の重要な研究テーマです。大マゼラン雲は、この宇宙の物質進化を研究する上で、またとない恰好の研究対象となります。
宇宙の謎をひも解く大きな一歩となりそうなニュースですね。
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投稿者 kksblog : 2013年01月19日 17:53