●子どもたちの「読み解く力」を計る 東京都が学力向上のための調査結果を発表 (2012年12月10日)
東京都教育委員会では、平成24年7月に「児童・生徒の学力向上を図るための調査」を行いました。これは都立公立小学校5年生、公立中学校2年生を対象に、小学校は国語、社会、算数、理科の4教科、中学校では国語、社会、数学、理科、外国語(英語)の5教科についてのペーパーテスト、児童・生徒質問紙調査および学校質問紙調査を実施したものです。
この調査は、「学習指導要領に示されている目標及び内容」の実現状況および「読み解く力に関する内容」の定着状況を把握し、指導方法の改善に結びつけることにより、児童・生徒一人一人の「確かな学力」の定着と伸長を目的としています。公表された報告書では、調査の結果分析と、授業改善の具体的なあり方を「授業改善のポイント」として示しています。
授業改善としては、基礎的・基本的な知識や技能の習得を図る指導の徹底、読み解く力を高める指導の充実などのほか、学習習慣の確立といったことが挙がっています。また、ペーパーテストの中で、課題のある問題とその平均正答率が抽出されており、その問題で習得させたいというねらいも書かれています。
質問形式で、授業の内容が「分かる・どちらかといえば分かる」と答えた
児童・生徒の割合について、小学校では理科が最も高い傾向が平成18年度から続いています。最も低いのは社会で、他の教科よりも例年5~10%低くなっていました。中学校では国語が安定して他の教科よりも「分かる」と回答していますが、その他の教科では、平成22年までずっと低い水準だった数学・理科が平成24年度から上がってきて、英語・社会はわずかですが下がっていました。
「自分の考えを、整理して分かりやすく話している」と回答した児童・生徒は平均正答率が高いことから、学力向上には「読み解く力」が大切なのだと考えられ、平成22年度からはそこに重点をおいた調査になっています。この調査が、先生方の今後の指導において大きな助けになるといいですね。
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投稿者 kksblog : 2012年12月10日 06:13