●大学院生の約6割がアルバイト、「生活費あるいは学費を賄うため」9割以上 (2012年11月29日)
全国大学院生協議会により、2012年度 大学院生の経済実態に関するアンケート調査報告書の概要が公表されています。
大学院生の約6割がアルバイトに従事しており、その目的として93.1%が「生活費あるいは学費(研究費を含む)を賄うため」と回答。そして、全体の24.9%が、研究時間が十分に確保できない要因にアルバイトを挙げる結果となりました。
大学院での研究・生活上の懸念(不安)については、第一位が「研究の見通し」であるが、続く第二位が56.6%で就職状況でした。以下、経済問題が続き、50.7%が生活費・研究費の工面に、32.4%が授業料の工面に、25.0%が奨学金の返済に、それぞれ懸念・不安を感じているようです。
「研究時間が十分に確保できていない」具体的な理由としては、種々の業務44.4%、アルバイト43.9%、心身の不調22.9%、就職活動19.5%が特徴的です。博士課程では「種々の業務」が占める割合が高くなっています。「心身の不調」については、ODでは約4割となり、大学院生全体で見ても10人に1人以上となりました。
学費に関しては、国公大学では9割以上の回答者が60万円未満と回答しているのに対し、私立大学では60万円未満は64%であり、100万円以上が12%でした。100万円未満~100万円以上の95%が修士課程の院生であり、私立大学の修士課程の院生が特に高い学費を負担しています。
奨学金は約6割の大学院生が現在受けている、ないし過去受けていたという結果になりました。さらに、奨学金の利用者の中には、1000万円以上の奨学金を借りている者が2.9%も存在しています。
大学生が学業に専念できないという現実を、もっと危機感を持ってとらえていく必要があるのではないでしょうか。
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投稿者 kksblog : 2012年11月29日 20:06