●公立学校施設の耐震改修状況調査 小中学校の耐震化率は84.8% (2012年08月13日)
日本中に文字通り激震を与えた、東日本大震災から、1年5ヶ月が経ちました。大きな悲しみや辛さをもたらしたと同時に、人と人とのつながりの大切さ、いつ降りかかるか分からない災害へ常に備えること重要さなど、多くの教訓を与えてくれた出来事でもありました。
文部科学省では、公立学校施設における耐震化の取組を推進するため、「公立学校施設の耐震改修状況調査」を平成14年度より毎年実施しています。この度、平成24年度調査の結果を取りまとめ、公表しました。これによると、小中学校の耐震化率は前年度と比べて4.5ポイント挙がって84.8%となっていますが、耐震診断未実施の建物も含む「耐震性がない建物」も15.2%ありました。
都道府県、市町村と言った学校の設置者の中で、耐震化率100%を達成しているのは全体の42.1%、いまだ50%未満の設置者は全体の3.7%でした。耐震診断実施律は全国で99.0%に達しており、耐震診断未実施の建物を保有する設置者の数は178で、前年度より45減少しています。
都道府県別に見ると、耐震化率が上位の都道府県は静岡県、宮城県、愛知県となっており、東海地震が危惧される2県が上位に挙がっています。また昨年調査時から耐震化の進んだ都道府県については、上位から埼玉県、徳島県、山形県となっており、耐震化対策については大地震の懸念がある地域や、実際に被害を受けたことに関わらず、全国的に進んでいることがうかがえます。
文部科学省としては、これまでにも学校施設が子どもの命を守っただけでなく、避難所として利用されるなど地域の防災拠点となることから、その安全性の確保を重視しています。今後も学校耐震化への取組をさらに促し、必要な予算の確保に努めるとしています。
まずは全ての学校施設について耐震化を完了させることが重要ですが、それが達成された後には、問題ないとされた昭和57年以降の建物についてもあらためて検証を行うなど、子どもたちや地域住民の命を守る拠点としての能力を保つ努力を続けていってもらいたいですね。
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投稿者 kksblog : 2012年08月13日 15:31