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ひとり親世帯の貧困世帯は母子世帯55%、大学以上への進学希望も低い結果に (2012年07月12日)

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内閣府により、平成23年度「親と子の生活意識に関する調査」の結果が公表されています。

同調査は、「母子家庭や父子家庭などの家族形態、暮らし向きなどの家庭環境や地縁・血縁などの社会とのつながりについて、子どもにとって不利な要因を是正するためには、どのような分野に資源を投入すべきかなど、今後の支援手法の可能性を考察するための基礎資料を得ることを目的におこなわれました。

東京大学社会科学研究所教授の石田浩氏は、貧困世帯の親の属性についての調査では、父母ともに配偶者がいないひとり親世帯で貧困世帯の出現率が高くなっており、特に母子世帯での出現率は55%と際立っているとしています。つまり母子世帯の回答者のうち半分以上が貧困世帯として分類されていることになります。

親の学歴別に貧困世帯の出現率を示した調査では、親が中卒者の場合には、父親の38%、母親の54%が貧困世帯に分類されており、低学歴と貧困の強い相関があることがわかります。

首都大学東京人文科学研究科教授の稲葉昭英氏によると、男女ともに二人親とひとり親では理想の進路に格差が示されています。ひとり親世帯は、一貫して4年制大学以上への進学希望が低くなっています。

男子では父子世帯でもっとも進学希望が低いのに対して、女子では母子世帯のほうが低いという特徴があります。最も進学希望が低いのは父子世帯の男子で、4年制大学進学希望は33.3%でした。

続いて、現実的な進路(「現実的にはどの学校まで行くことになる」かを尋ねたもの)について同様に4年制大学以上への進学希望に関する集計を行ったところ、「理想の進路」に比較して、男女の差異はほとんどなくなりますが、理想の進路で示された家族構造間の差異はより顕著になりました。

理想の進路とのズレは特に父子世帯で女子20%ポイント、男子13%ポイント強と大きくなっています。現実的な進路のような結果が生じる理由は、性別・家族構造にかかわらず、「それが自分の希望だから」とするものが半数以上を占めています。ついで「普通その学校まで行くと思うから」が高く、男子では25%近く、女子では23%ほどがそのように答えています。

家庭環境に関わらず、子どもたちには「幸せ」だと思える人生を歩んでほしいものです。

平成23年度「親と子の生活意識に関する調査」 - 内閣府



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投稿者 kksblog : 2012年07月12日 20:02


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