●不登校に重要なのは「初期対応」「未然防止」 教育委員会の施策に役立つQ&A (2012年06月25日)
国立教育政策研究所の生徒指導・進路指導研究センターでは、「不登校・長期欠席を減らそうとしている教育委員会に役立つ施策に関するQ&A」を作成しました。市町村教育委員会の施策の見直しに役立つことを目的として作られたもので、不登校・長期欠席の問題に対する基礎情報について、質問者の問い掛けに答えていくという形で講じています。
不登校の問題を解消するには、「不登校になった児童生徒に対して自立を促す」、「不登校を生まない学校の取り組みを促す」という大きく異なる二つの施策が必要だとした上で、「不登校を生まない」ことの必要性、考え方について、学校における「初期対応」「未然防止」というキーワードで解説しています。
このQ&Aを作成した背景には、生徒指導・進路指導研究センターが、各地の教育委員会や小中学校に対して、生徒指導に関する国や都道府県の施策がどのように役立っているのかインタビューを行った際に、不登校や長期欠席を減らすことに成功している都道府県や市町村では、市町村教育委員会が適切かつ積極的な責任を持って進めていることが、一つの特長として浮かび上がってきたということがあります。
不登校・長期欠席は日本中のどこでも起こりうることで、教育委員会、学校における重点的な取り組み課題であるはずです。しかし、その解決については市町村によって差が生じているという現状があり、その原因は不登校・長期欠席についての正しい知識の有無にあるのでは、と分析したのです。
主な対象は市町村教育委員会ですが、もちろん都道府県レベルや政令指定都市レベルの施策にも有効であり、教職員や保護者にとっても有益な情報ではないでしょうか。フリースクールなど学校以外の居場所を作ることも大切ですが、やはり学校で得られるものは少なくないはずです。この資料によって、一人でも多くの児童・生徒が教室で笑顔になれることを願います。
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投稿者 kksblog : 2012年06月25日 12:49