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小学生の理科への興味・関心は増す傾向に 背景に理科支援員の効果も (2012年06月20日)

kamakiri_120618.jpg科学技術振興機構(JST)は、平成23年1月に実施された「平成22年度小学校理科教育実態調査」について、全体の傾向を要約するとともに、調査データの分析から得られた新たな知見を「調査報告書」にまとめました。これは全国の約1,000工の小学校で理科を教える約2,200名の教員および25,000名の6年生児童を対象に行ったもので、今回の分析では過去のデータとの経年比較を行っており、学校及び教員の状況については平成20年、児童の状況については平成15年の調査結果と比較しています。

これによると、設備備品費の学校当たりの平均額は約9万円から約11万円に、児童1人当たりの平均額が391円から516円と増加している一方で、設備備品費の予算額が0円の学校が約4割ありました。また、消耗品費の学校当たりの平均額は約7万円から約8万円に、児童1人当たりの平均額は316円から367円とわずかに増加していますが、予算額が5万円未満の学校も約4割でした。

このように理科学習における予算を充分に確保していない学校が多い中で、児童の54%が理科の観察や実験が「好き」と答えており、過去の48%よりも増加していることが分かりました。「理科の勉強が大切だ」「理科を勉強すればふだんの生活や社会に出て役立つ」といった、理科学習に対して肯定的な意識を持つ子どもも増加しています。

教員においても、経験年数5年未満の教員で、理科全般の内容の指導に対して肯定的な回答をする割合が増えており、児童による観察・実験を行う頻度も増えているようです。また理科支援員の活用、理科支援員及び理科専科教員配置について分析したところ、理科支援員の配置は小学校の理科教育にとって、効果の大きい支援策であったことが確認されました。

理科の実験や観察を授業で行うには、その器具や試料などの準備や考察を引き出す段取り、後片付けなど机上の授業よりも手間やお金がかかります。しかし実際にやってみることで引き出される興味や関心は、まさに「やってみなくてはできないこと」です。専門の支援員が無理でも、学校ボランティアなどを募集して、やれることを増やしていけたらいいですね。

科学技術振興機構:「平成22年度小学校理科教育実態集計調査集計結果」の発表について



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投稿者 kksblog : 2012年06月20日 09:54


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