●震災時における学校の対応の在り方と地域との連携の重要性 (2012年06月12日)
ベネッセコーポレーションが、文部科学省委託調査研究である学校運営の改善の在り方に関する調査研究の一環として、『震災時における学校対応の在り方に関する調査研究』を実施し、その結果が公表されました。
大震災が発生した際、被災地の学校はどのような対応を行ない、また避難所としての学校はどのような役割や機能を果たしたのかといった観点から調査しています。
調査研究は、被災地における学校対応のあり様に関する当事者の記録を詳細に記録化すること、被災後の時間経過に応じた、学校、教育委員会並びに地域の役割を的確に把握すること、防災拠点としての学校の経営、人的活動等の役割を明らかにすること、「学校と地域の関係」を防災の観点から考察し、提言することをねらいとしています。
まず、被災後の学校対応の円滑度については、救命避難期は、下校した児童、生徒の安否確認にやや難があったものの、総じて対応はうまくいったようです。生命確保期は、必要な物資の確保とその配分にやや難がありましたが、学校避難所の運営は総じて円滑に行なわれていたようです。学校機能再開期も対応は円滑に進められたと考えられ、全体としてうまくいった学校が多数のようです。
学校と地域諸団体および行政諸機関との連携については、教育委員会、PTA、近隣の小中学校との連携は9割以上うまくいったようです。また、警察、消防、自治会などは7割、福祉や防災に関する部局は5割がうまくいったと回答していますが、まちづくりに関する部局は3割に満たない結果でした。
震災時には、地域連携が重要とされます。地域住民等との顔合わせ、訓練、交流等の度合いが高いほど、震災対応がスムーズだったので、地域とともにある学校づくりをめざすことが求められそうです。また、防災、安全面で、運用・運営まで学校と地域が相互に相談・競技できる関係作りが大切と考えられます。
この震災を教訓に、学校と地域の交流活動が活発化し、学校と地域の連携がより発展していくといいですね。
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投稿者 kksblog : 2012年06月12日 17:08