●エコスクールの進化を!「省エネ」と太陽光発電等を利用した「創エネ」 (2012年06月08日)
文部科学省により、「学校ゼロエネルギー化推進方策検討委員会報告書について」が公表されています。同省では、環境を考慮した学校施設(エコスクール)の整備をさらに進化させるため、国土交通省と共催で「学校ゼロエネルギー化推進方策検討委員会」を開催し、検討してきていました。
同報告書におけるゼロエネルギー化は、エネルギー消費量を減らす「省エネ」と、太陽光発電等を利用した「創エネ」などの技術を組み合わせて、年間のエネルギー消費を実質上ゼロとする考え方を言います。
学校施設は、地域の身近な公共施設(児童生徒などへの環境教育、災害時の防災拠点)、そして、他の用途と比べ年間の一次エネルギー消費量が小さい傾向があります。このことからも、良好な教育環境の確保を図りつつゼロエネルギー化への取り組みを積極的に行う意義のある建築物の一つと定義されました。
ゼロエネルギー化の実現可能性(シミュレーション結果)では、徹底的な省エネルギー(▲50%)に加え、大規模な太陽光発電等の創エネルギー(+50%)を行う最大努力対策の場合、ゼロエネルギー化は実現可能としています。
最大努力対策の例では、高断熱化、高効率空調の導入、ライトシェルフ(ひさしと開口部を用いた昼光利用)の導入などで省エネ、太陽光発電設備(約150kW)で創エネが提示されました。
ゼロエネルギー化の対策技術は、災害時における建物機能や室内環境の維持にも貢献しています。太陽光発電、風力発電、蓄電池は電力供給、空気集熱式太陽熱利用システムは熱供給、高断熱化、日射遮蔽、昼光利用は室内環境の向上が期待されます。
推進方策としては、パンフレットの作成、各種会議での説明など(情報提供等)、エコスクールパイロット・モデル事業、住宅・建築物省CO2先導事業の活用など(財政支援)、スーパーエコスクール実証事業の活用など(実証事業)があります。
学校施設の有効活用で、省エネや創エネが早く実現するといいですね。子ども達の環境教育にも良い影響を与えそうです。
« 自分自身の体験や学校での教育を通じ農業に興味をもつ学生が増加 | トップページへ 平成23年度「都市と地方における子育て環境に関する調査」概要版・全体版 »
最新記事一覧
- 「土曜授業推進事業」に関する調査研究の公募~文部科学省(2014年09月01日)
- チエル・NEC、レノボら7社が共同で普通教室における児童・生徒に1人1台のICT環境を活用した授業の実証研究を開始
- 中学校の理科にもっと観察・実験を!観察・実験の指導資料集を作成|千葉県(2014年08月30日)
- 中学校の理科にもっと観察・実験を!観察・実験の指導資料集を作成|千葉県
- Web会議サービスをはじめ、「V-CUBE」のアップデートを実施(2014年08月29日)
- 1990年からの活動を振り返る「アジアの子どもたちの絵日記展」9月9日より東京・丸の内
- 「EduTown(エデュタウン)」がオープン~東京書籍株式会社
- 英語力の評価及び入試における外部試験活用に関する審議のまとめ(2014年08月28日)
- 自分を見つめなおす「エンディングプラン」-授業での活用も視野に
- 先進的な取組を実施する大学を支援「大学教育再生加速プログラム」(2014年08月27日)
- デジタス仙台、プロ仕様の無線トランシーバーや「即」伝達のIP無線を販売
- ニッケ商事、被災者の声を反映した「災害備蓄マット」を発売
- ライト・サービス、4つ折りコンパクトストレッチャー「LS-1F2」を発売
- 正しいルールで、安全第一「平成26年秋の全国交通安全運動」(2014年08月21日)
- スウェーデンの人気陶芸家が初の大規模展示「北欧の豊かな時間 リサ・ラーソン展」9月11日より東京で開催
投稿者 kksblog : 2012年06月08日 20:49