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“泣き桜”と日蓮聖人由来の“妙法桜”、組織培養による苗木増殖に成功 (2012年05月11日)

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住友林業株式会社は、「総本山仁和寺(にんなじ) 御室桜(おむろざくら)研究プロジェクト」にて、“泣き桜”の組織培養による苗木増殖の成功、および日蓮聖人由来の“妙法桜”の後継樹増殖の組織培養に成功したことを公表しています。

正保3年(1646年)に行なわれた伽藍再建の際に植えられたと伝えられている“御室桜”の個体は、既に樹齢360年を超えるとも推定され、近年樹勢の衰えが顕著となっています。

仁和寺は、その成長の謎の解明と美しい景観を維持管理することを目的に、京都府文化財保護課および各行政機関と協議の上、住友林業グループ、千葉大学園芸学部と共同で、2007年4月に「御室桜研究プロジェクト」を発足させ、以来、成長調査、土壌・根系調査、苗木増殖、DNA鑑定等の調査研究を実施しています。

2010年1月には組織培養により、“御室桜”の中で中心的な品種である“御室有明”の増殖に成功し、増殖した苗木が植栽可能な大きさに生長したため、本年2月に“御室有明”の第一号苗を仁和寺名勝内に植栽。今回増殖に成功した“泣き桜”は新品種である可能性が高いことから、仁和寺では“揚道桜(ようどうざくら)”と命名していく方針となっています。

鎌倉安国論寺日蓮聖人由来の名木である“妙法桜”は、バラ科の植物が罹病しやすいといわれている根の病気にかかっており、樹勢が衰えてきていました。その病気は、やがて幹にまで拡がるため、挿し木や接ぎ木で苗を増殖しようとすると、罹病した苗を増殖する可能性があります。

しかし、組織培養、特に茎頂培養法による増殖では、ほぼ無菌と言われている芽の分裂組織である「茎頂(けいちょう)(=生長点)」を材料に使うため、元の木の病気を受け継いでしまう心配がありません。

また、1つの芽から多くの苗を増殖することが可能であり、さらには無菌の試験管内で増殖を行うため、病虫害による被害の心配もないため、培養液を定期的に交換していくだけで、半永久的かつ安全に種苗を保存することが可能となり、貴重な名木を将来にわたって受け継いでいくには最適の方法と考えられています。

名木などは子どもたちにとっても歴史を肌で感じられる貴重な存在でしょう。今後もこのようなプロジェクトには期待が持てそうです。

~ 鎌倉 安国論寺 日蓮聖人由来の名木 ~“妙法桜” 組織培養による苗木増殖に成功 | 住友林業
~ 総本山仁和寺(にんなじ) 御室桜(おむろざくら)研究プロジェクト ~“泣き桜”の組織培養による苗木増殖に成功 | 住友林業



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投稿者 kksblog : 2012年05月11日 19:16


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