●日本の高校生 自尊心は米中韓の半分以下、生活満足感も低い水準 (2012年04月14日)
財団法人 日本青少年研究所により、高校生の生活意識と留学に関する調査(日本・アメリカ・中国・韓国の比較)が行われました。
内容は、関心事、自己評価、いまの自分となりたい自分、生活満足感、自国への意識、将来の目標と受けたい教育程度、外国への関心、日米中韓4カ国のイメージ、留学願望の有無、留学したくない理由、留学したい理由、留学したい国とその理由、留学の目的や期間、留学情報の収集などとなっています。
関心事について、日本は「大衆文化」「クラブ活動」「流行」への関心が高く、「家族」、「勉強や成績」、そして「友人関係」は、4カ国中最も低い結果となりました。米国は「進路」「家族」「勉強や成績」「友人関係」、中国は「コンピューターやインターネット」「国」「地域」、韓国は「容姿・ダイエット」への関心がそれぞれ他の国と比べて高くなっています。
2005年調査と比較してみると、日本と韓国の高校生はほぼすべての項目で関心の度合いが低下しています。一方、米国ではほとんどすべての項目で関心の度合いが高まっており、特に「勉強と成績」「お金」「携帯電話やメール」が伸びています。中国の高校生の関心が高くなったのは、「大衆文化」「携帯電話やメール」「流行」でした。
大事にしていることについての質問では、すべての項目で日本の高校生の比率が低くなっています。特に、「家族が仲良くする」「先生に理解される」「親に自分をわかってもらう」の比率は、米中韓に比して著しく低くなりました。選択率が相対的に高かったのは、「思い切り遊ぶ」「競技で活躍する」の2項目のみで、いずれも4カ国中2位です。
自己評価について、日本の高校生はポジティブな項目全般での肯定率が低い結果となりました。特に、自分を価値ある人間と思う自尊感については、米中韓の半分以下の水準です。それ以外の積極性や人前で意見をいうといった性格に関しても、他国とは大きな開きがあります。
生活満足感に関しては、家庭生活、学校生活、友人関係、社会、自分自身に関して、総じて米中高校生の満足感は高く、日本、韓国のそれは低い水準でした。また、6年前と比較して、米中の伸びは大きいのですが、日韓は6年間の伸びが非常に小さく、自己満足感に関しては、逆に減少しています。
この他の項目の調査結果も公表されています。日本、アメリカ、韓国、中国の高校生の考え方を知る上でも、こうした資料はなかなか興味深いものです。教室での話題作りにもいいかもしれません。
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投稿者 kksblog : 2012年04月14日 11:32