●新学習指導要領の導入で、児童たちの学力格差が拡大したと回答 教員調査より (2012年02月20日)
ベネッセコーポレーションのシンクタンク「Benesse教育研究開発センター」は、2011年度、新学習指導要領の導入後の学校の取り組みや教員の学習指導の実態および意識を公立小学校に「新教育課程に関する校長・教員調査」を実施し、その結果を発表しました。また保護者の意識を把握するため児童の母親を対象に「新教育課程に関する保護者調査」の結果を発表しました。
【主な調査結果】
1.1学期の授業では、国語で約4割強、算数で約3割弱の教員が、進度に遅れがあると回答
2.授業の遅れに対しては授業内での対応を予定し、「長期休業中の学習指導」実施は5割を超える
3.授業についていけない児童が「増えた」2.5割、児童間の学力格差が「大きくなった」4割
4.「活用」の時間の確保への不安は、各教科で6~8割を占める
5.4分の3以上の保護者は、学校の教育・指導に満足している
6.小学校の学習量については「今くらいがいい」と66.5%の保護者が回答
授業で勉強する範囲が増えたことにより教員と生徒の負担は増え、授業に遅れがでたり、児童の力の差が現われていたりなど様々な影響が出ているようです。しかし、その一方で保護者は今の新教育課程の在り方に満足している様子が分かりました。
学校・教員には、新学習指導要領の理念に基づいた指導方法の転換など、学習の量・質を確保する取り組みが求められるとしています。また新教育課程実施初期にあたるこの時期こそ、地域の学校の優れた実践の共有や、若手教員を中心にした研修、事務処理の簡略化など、国・教育委員会による学校の実態を踏まえた制度面・実践面での支援が必要だともしています。
さて授業が濃くなったことに対して、当の子どもたちはどのように感じているのでしょうか。授業についていけないと感じる子たちには、自分の能力を最大限に発揮できて自己肯定感を得られる機会を作ってほしいものと思います。
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投稿者 kksblog : 2012年02月20日 23:57