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グリア細胞が記憶や学習の能力に直接関係~生きたマウスを使った実験に成功 (2011年12月13日)

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独立行政法人理化学研究所により、生きたままのマウスを使って、神経細胞とともに脳を構成しているグリア細胞の一種であるアストロサイトが、神経細胞間の接点であるシナプスでの情報伝達効率を調節し、記憶や学習に影響を及ぼす「シナプス可塑性」に関与することが発見されました。

脳は神経細胞とグリア細胞、血管とで構成されています。グリア細胞はヒトの脳細胞の約半数を占め、大脳皮質で最も数が多い細胞がアストロサイトです。アストロサイトは、神経細胞への栄養補給など補助的役割だけを担うと考えられてきましたが、近年、シナプス可塑性へも関与する可能性が示唆されています。

しかし、これまでの研究はいずれも脳切片などを用いていたため、生きたままの動物の脳では、アストロサイトとシナプス可塑性の関係は全く不明でした。

今回、研究グループは、生きたままのマウスの大脳皮質にシナプス可塑性を誘導することに成功し、このときの大脳皮質にあるアストロサイトの活動を、2光子励起顕微鏡を用いてリアルタイムで観察することができました。

その結果、シナプス可塑性の誘導中に、アストロサイト内のカルシウム濃度が顕著に上昇することを発見。細胞内のカルシウム濃度は、通常、細胞外と比べて低く保たれており、この濃度が上昇することで多くの生理的反応が生じることが知られています。

アストロサイトの場合には、細胞内カルシウム濃度の変動が、細胞活動の指標となります。また、細胞外のアミノ酸の量を測定できる微小透析法で調べたところ、この細胞内カルシウムの上昇に伴って、アストロサイトが放出するとされているアミノ酸の一種(D-セリン)の量が、細胞外で増加することも見い出すことに成功しました。

今後、今回の研究結果はアルツハイマーなどの記憶障害の分野で期待が持てるそうです。科学者の卵を生み出していくためにも、子どもたちには大きな夢を持ってもらたいですね。

記憶や学習の能力にグリア細胞が直接関与|理化学研究所



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投稿者 kksblog : 2011年12月13日 16:49


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