●古川宇宙飛行士の宇宙滞在・帰還についての報告書 JAXAサイトで公開中 (2011年12月11日)
2011年11月22日、古川聡宇宙飛行士は約165日間におよぶ国際宇宙ステーションの長期滞在任務を終え、ソユーズ宇宙船で地球へ無事帰還しました。JAXAでは11月30日に開催された宇宙開発委員会において、古川宇宙飛行士のソユーズ宇宙船帰還及びISS長期滞在の成果について、報告を行いました。
PDFファイルにまとめられた報告書を見ると、ソユーズ宇宙船(27S)の帰還についての詳細と、古川宇宙飛行士におけるISS長期滞在の成果について書かれています。特に成果については、医師としての活躍が大きく取り上げられています。
医学実験の主な成果としては、次のような項目が報告されています。
1. 宇宙医学実験支援システムの機能検証
2. 骨量減少・尿路結石予防対策の研究
3. 長期宇宙飛行時における心臓自律神経活動に関する研究
4. 長期的な人体へのストレス評価を行う「毛髪分析」と、特殊環境下での微生物の生態を把握し人体等への影響を評価する「身体真菌叢(そう)評価」の医学データを取得し、結果を分析中
この中で宇宙医学実験支援システムの機能検証では、医師の視点からシステムの操作性や利便性を検証し、改善点を抽出しました。このシステムは医学データを自らモニタできることで、将来的に人が宇宙に行く際、自分の健康状態のモニタと体調管理に役立てることが期待されます。また骨量減少・尿路結石予防対策の研究では、骨粗鬆症治療薬を服用して予防効果を検証中ですが、仮説通りの成果が得られつつあるということです。
この他にも、ガンの増殖の抑制、インフルエンザの増殖に関与するなど、医学的に様々な意味のあるタンパク質について、高品質タンパク質結晶生成実験を行い、多くの生成に成功しています。さらに軌道上で発生した各種トラブルシュートについて、タイムリーかつ的確に対応し、フライトエンジニアとしての能力も高く評価されました。
年が明けて1月16日には、ISSの第28次/第29次長期滞在クルーとして宇宙に滞在したマイケル・フォッサム、セルゲイ・ヴォルコフ宇宙飛行士と共に、ISS長期滞在ミッション報告会が開催されます。現在参加者を募集していますので、聞いてみたい!という方は貴重な機会に、申込してみてはいかがでしょう。
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投稿者 kksblog : 2011年12月11日 01:24