●中学校の学習指導に関する実態を調査~ベネッセコーポレーション (2011年11月30日)
ベネッセコーポレーションが中学校の学習指導要領に関する実態調査を実施しました。
調査は全国の中学校の主幹教諭・教務主任と理科教員を対象とし、学習指導や学校での取り組みについて、理科の学習指導要領についてを郵送による自記式質問調査で行ないました。
全校的な取り組みを見ると、「家庭学習の指導」(95.3%)、「生活習慣の指導」(94.7%)などの家庭での活動にかかわる指導は、ほとんどの学校が行っていることがわかりました。補習などの補完的な学習指導については、「夏休み中の授業や補修」が8割弱、「放課後の補習授業」が半数程度、「土曜日の授業や補習」は2割弱実施しています。なお、取り組みは昨年度とほぼ同じ傾向ですが、「保護者や地域住民による授業支援」は大きく減少しています。
年間授業時数については、旧標準授業時数である「980時間」が56~ 57%、新標準授業時数である「1015時間」が23~ 24%。なお、多いのをみると、国立は「1015時間」が6割、公立は「980時間」が6割強、私立は「1121時間以上」が5割となり、最も多い時数が異なっています。
新学習指導要領の実施においては、「理数教育」と「言語活動」が充実すると考える学校が多く、「教員の多忙化の加速」、「担当教科による教員間の負担のアンバランス」を8割強が不安に感じています。
理科は先行実施における課題があるようです。先行実施3年目においても、「実験・観察時数の確保」、「3年間を見通しての指導計画の作成」、「カリキュラムの変更」など、多くの項目で半数以上の教員が課題を感じています。
なお、先行実施前と比べて、満足できる水準の力や態度を身についているかということについては、それを認識する教員は4割強で、一方で身についている生徒が2、3割以下とする回答も4割弱あり、7割以上を身についていると考える教員は1割程度です。
新教育課程の実施にあたり、各学校の取り組みは注目されます。課題をしっかり把握し、研究、教育実践を積み重ね、全体的な教育向上につながるといいですね。
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投稿者 kksblog : 2011年11月30日 22:20