●学校トイレ問題、建築後25年以上の公立学校は約70% 約半数の教員が不満 (2011年11月18日)
文部科学省は、「学校トイレ改善の取組事例集の作成について」をホームページ上で公表しました。
既存の学校施設は、昭和40年代から50年代の児童生徒急増期に建築されたものが多く、その老朽化が課題となっています。特に、学校トイレについては、他の施設と比べて相対的に整備が遅れており、この改善を図る必要があります。同省では、今年2月から「学校トイレ改修事例集」作成協力者会議を設置し、トイレ改善に係る取組事例を収集してきました。
学校教員を対象とする「学校施設に対する満足度調査」によれば、学校施設の総合的な満足度として、約半数(47.4%)の教員が何らかの不満を感じています。その中で、最も多く不満を感じているのがトイレを含む「水まわり」で、全体の47.1%に達することがわかりました。
学校トイレの現状として、建築後25年以上経過する公立学校施設は全体の約70%であり、これらの中に改修が行われていないトイレが多く存在しています。
新しく整備された学校施設だと快適で豊かなトイレが見られますが、既存施設の場合は他の施設に比較して遅れをとっているものも存在し、さらに、家庭のトイレの洋式化が進む中、和式中心の学校が多いというギャップも存在します。また、必ずしも適切な維持管理がなされているとは言えず、「汚い、臭い、暗い」など劣悪な環境にあるものも見られます。
学校トイレの改修においては、単に排泄の場所として「汚い、臭い」等の問題を改善するだけではなく、学校という教育・生活の場全体の環境向上を図る取組がなされています。
例えば、荷物置場やプライバシー性の高い個室ブースを設置することなどにより、子ども達の憩いの場・落ち着く場とする例や、ベンチや対面式の手洗いを設置することなどにより、子ども達の交流の場とする例が見られます。また、「自分たちのトイレ」という意識を高めるため、計画段階でワークショップを開催し、子ども達の意見を反映する例もあります。
トイレ改修を実施した学校では、「子ども達の間に、快適になったトイレを汚さない、大切に使うといった意識が生まれた」、「子ども達が今まで以上に清掃を一生懸命行うようになった」との声が聞かれています。改修されたトイレを大切にするという意識は、学校施設全般を大切に使うという心も育んでいるとも言えます。
学校のトイレが汚くて臭いと、子どもたちの健康にもよくありません。必要であれば、早めの解決策の話し合い、そして改修工事等が望まれますね。
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投稿者 kksblog : 2011年11月18日 17:13