●少人数学級の推進や教職員定数の改善に向けて~文部科学省 (2011年10月04日)
文部科学省では、公立小中学校の少人数学級の推進や教職員定数の改善に関しての検討を進めています。このたび、その検討会議の中間とりまとめ「少人数学級の更なる推進等によるきめ細やかで質の高い学びの実現に向けて ~教職員定数の改善~ 」が公表されました。
検討にあたっては、地方における少人数学級の取り組み状況や教職員配置の実態、学級規模・教職員配置に関する研究成果等についてのヒアリングを行ないながら進めてきました。その結果を踏まえ、現段階での整理を行なうとともに、これまで国会等で指摘されてきた論点やそれに対する考え方をまとめています。また、現下の学校現場の状況を踏まえ、当面講じるべき方策について、具体的な内容を示しています。
少人数学級については、学習行動、出欠、不登校の改善について積極的な効果が出ています。まず、学校や教員にとっては、子どもたち一人一人へ目が行き届き、個々の学習進度に応じた指導が可能になります。子どもたちの発言する機会が増え、表現力を高め、思考を深める授業づくりが可能となり、子どもが抱える悩みや相談に親身に応える時間が確保できます。
子どもたちにとっては、「学習意欲の向上」、「子どもが勉強好きになった」などの効果に結びつきます。きめ細やかな生徒指導が行われることにより、落ち着いた学校生活が送れ、クラスに馴染むなどの状況が生じ、学校へ行くのが楽しみになる効果に結びつきます。
また、少人数学級は、対話・討議等のグループ学習やICTを活用した教育活動など、今後求められる協働的な学びや双方向型の学びなどに対応した授業革新の促進も可能と考えられています。
教職員定数については、国の学級編制の標準を引き下げることによって、各学校・学年の児童生徒数に基づく学級数等の客観的な指標に応じて算定される基礎定数が増加。これにより将来にわたる教職員定数の見通しが立てやすくなり、計画的・安定的な人事配置の拡充にも資するとされています。学校現場にとっても、見通しをもった教育活動を展開しやすくなる効果があると考えられます。
今後は、少人数学級の実現に向けて、当面は小学校2年の35人以下学級の実施を最優先に取り組むべきとしています。さらに、新学習指導要領の下で学習内容が増加・高度化している中学校についても、35人以下学級をできるだけ速やかに実施していくことが必要としています。
教職員定数は、学校教育に重要な役割を果たすものなので、必要な加配定数の確保・充実を図っていくことが重要としています。
各学校の児童生徒の実態等に応じて、最も効果的な教育活動を展開できるよう教育委員会や学校の意向を十分反映した学級編制・教職員配置が行われることが望ましく、また、少人数学級、少人数指導、ティームティーチングなどを選択して実施するような先進的な取組についての促進も必要です。質の高い義務教育を実現するため、より適切な教育環境の整備がはやく進むといいですね。
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投稿者 kksblog : 2011年10月04日 13:32