●超巨大ブラックホールは何処に?噴出ガス源流の隠れ家を突き止める~国立天文台 (2011年09月16日)
総合研究大学院大学/国立天文台の秦和弘氏率いる研究チームでは、地球から約5440万光年彼方にある、おとめ座A(M87)銀河に潜む、超巨大ブラックホールの位置を、正確に突き止めることに世界で初めて成功しました。電波観測により、正確に突き止めることができたのでした。
この結果は、現代科学の究極の目標の1つとなる「ブラックホールの直接撮像」の達成に向け、大きな一歩を踏み出したことを、意味しています。
銀河の中心には、超巨大ブラックホールが存在し、莫大なエネルギーを宇宙空間へと運ぶプラズマの流れ「ジェット」を噴出していることが知られています。
ジェットの噴出口に潜む超巨大ブラックホールの位置は、「ブラックホールの直接撮像」の達成のためには必要不可欠な情報です。ところが、ジェットの噴出口の付近では、電波が吸収されるために、これまでブラックホールの居場所を正確に突きとめる手段がありませんでした。
研究チームでは、今回、位置精度を極限まで高めた「多周波相対VLBI」という革新的な観測手法を駆使、おとめ座Aのジェットの源流に潜む超巨大ブラックホールの居場所を約20マイクロ秒角(1度角の1億8千万分の1)というかつてない精度で決定することに成功しました。これはブラックホール直径のわずか2倍に相当します。
その結果、ブラックホールの位置は観測されたジェットの根元から、ブラックホール直径のわずか7倍程度(0.02光年)に迫っていることがわかりました。
この研究成果は、2011年9月8日発行の英国の科学雑誌「ネイチャー」にも、掲載されました。
離れて観測するものの研究には、かなりの根気も要りそうですね。その分、夢や想像も膨らみますね。
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投稿者 kksblog : 2011年09月16日 23:41