●多文化共生時代に向けたコミュニケーション能力の育むために~文科省 (2011年09月08日)
文部科学省では、コミュニケーション教育推進会議を設置し、子どもたちのコミュニケーション能力の育成を図るための具体的な方策や普及のあり方について議論をしています。このたび、『子どもたちのコミュニケーション能力を育むために~「話し合う・創る・表現する」ワークショップへの取組~』の審議経過報告が公表されました。
21世紀はグローバル化が一層進む時代であり、正解のない課題、経験したことのない課題を解決していかなければならない「多文化共生」の時代となります。このような時代を生きる子どもたちは、積極的な「開かれた個」である必要があることから、コミュニケーション能力はますます重要となります。しかし子どもたちの現状は、インターネットを通じたコミュニケーションが普及している一方、外遊びや自然体験等の機会の減少により、身体性や身体感覚が乏しくなっていることが、他者との関係づくりに負の影響を及ぼしています。
そこで、コミュニケーション能力を育むことが極めて重要です。それを学校教育において実践するためには、自分とは異なる他者を認識し、理解すること、自己の存在を見つめ、思考すること、集団を形成し、他者との協調、協働が図られる活動を行なうこと、対話やディスカッション、身体表現等を活動に取り入れつつ正解のない課題に取り組むことなどの要素で構成された機会や活動の場を意図的、計画的にする必要があります。
文部科学省は、平成22年度から、コミュニケーション能力の育成を図るため、芸術家等を学校へ派遣し、芸術表現体験活動を取り入れたワークショップ型の授業を展開する事業を実施しています。その結果、他者認識、自己認識の力の向上、「伝える力」の向上、自己肯定感と自信の醸成などの効果が見られました。また、この効果により、子どもたちの相互の人間関係が良好になり、学級全体の雰囲気が改善されて、学力が向上。また、いじめ・不登校、暴力行為などの問題解決にもつながりました。教員にとっても、授業手法や評価方法を見直し、改善する機会となり、学級・学年経営が円滑に進むようになります。
実施にあたっては、ワークショップ型の手法をとり、発表を目的化せず手段として位置づけ、創作やグループでの話し合いといった活動の過程を重視することが重要となります。文部科学省では、今後も中・長期的観点から、子どもたちの発達段階に応じたコミュニケーション能力を高めるための方策等について検討していきます。
言語活動を充実させ、コミュニケーション能力を育み、多文化共生時代を担っていく子どもたちになっていくといいですね。
子どもたちのコミュニケーション能力を育むために~「話し合う・創る・表現する」ワークショップへの取組~審議経過報告のとりまとめについて:文部科学省
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投稿者 kksblog : 2011年09月08日 21:23