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明治から昭和初期の化学者達の軌跡をたどる 企画展「化学者展」 (2011年09月04日)

chemical_110901.jpg上野の国立科学博物館で、9月23日(金・祝)より12月11日(日)まで、企画展「化学者展」が開催されます。近代科学に多大な業績を残した、桜井錠二、池田菊苗、鈴木梅太郎、真島利行の、4名の化学者の業績や人物像を紹介します。

日本のノーベル化学賞受賞者は、1981年の福井謙一博士から2010年の鈴木章・根岸英一両博士まで7名おり、しかも、そのうち6名は2000年以降の10年間に集中しています。すなわち、現代の日本の科学研究や化学工業は世界においてトップクラスと言っていいでしょう。日本の化学研究の歴史は浅く、江戸時代末期に欧米から取り入れ始めたものですが、明治30〜40年代には世界一流の化学研究がされるようになっています。今回の企画展でとりあげられた4名の化学者は、日本の化学研究の青年期とも呼べるこの時代を作り上げた、偉大なる先輩達です。

桜井錠二は、理化学研究所や学術振興会などの設立に貢献し、日本の科学や基礎科学の研究体制を築きました。池田菊苗は、うま味成分がグルタミン酸であることを突きとめ、新しい味覚として「うま味」を提唱しました。現在では「UMAMI」は世界に通じる名称です。鈴木梅太郎は、米ぬかが脚気の予防・快癒に効果があることから、世界で初めてビタミンを発見しました。真島利行は、日本特産の漆の主成分、ウルシオールの研究など日本の有機化学研究を築いた人物です。

企画展「化学者展」は、国立科学博物館博物館の常設展示入館料のみで観覧することができます。会場は日本館1階の企画展示室、10月23日(日)には、この企画展に関連した講演会「科博所蔵資料から眺める日本の近代科学事始めー日本人はこんなにがんばっていたー」が開催されます。こちらに参加するには事前申込が必要になります。

私たちが化学を学ぶことができ、研究によって発見されたものや事柄を日常生活に役立てることができるのは、この4名のような先駆者のおかげとも言えるでしょう。現在の化学研究の祖とも言える、先人達に思いを馳せてみませんか。

企画展『化学者展』:国立科学博物館



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投稿者 kksblog : 2011年09月04日 11:11


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