KKSブログ: 子供の彗星が誕生！？「ファン・ネス彗星」～石垣島天文台

７月２９日の夜、石垣島天文台のむりかぶし望遠鏡が、子供の彗星を持っている珍しい彗星の撮影に成功しました。

子供を持っていることが分かった彗星は、周期彗星のファン・ネス彗星（２１３Ｐ／Ｖａｎ　Ｎｅｓｓ（彗星記号：２１３Ｐ、周期６．３年））で、２００５年に１３等の明るさになるバーストを起こし、発見された彗星です。

石垣島天文台では、この彗星が９月上旬に、太陽と反対方向の位置にくる「衝（しょう）」を迎えて観測しやすくなることから、７月中旬から観測を開始していました。

そして、７月２９日に花山秀和研究員と福島英雄研究技師によって、「ダストトレイル」と呼ばれる彗星軌道に残された帯状の塵の輝きの中に、子供のように見える新たな彗星を発見されました。

現在の明るさは、親彗星が１３等、子供の彗星が約２０等で、残念ながら肉眼で見ることはできません。

親彗星と子供の彗星は、ともに火星の外側を楕円軌道で回っていて、今は、うお座の方向にあります。位置的には、現在の地球から、約１億９５００万ｋｍの距離にあります。

子供の彗星のように見えるこの彗星は、親の彗星の核から剥がれた小さな氷の破片のようなものではないかと考えられています。

親子彗星という存在が、話を聞くだけで癒される気分になりますね。

教育家庭新聞社
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