●この夏、小惑星「ベスタ」を観察するチャンス!7月下旬〜8月上旬が見ごろ (2011年07月23日)
火星と木星の間に数多くある小惑星は、探査機「はやぶさ」、小惑星「イトカワ」によって広く知られるようになりました。1801年にイタリアの天文学者、ジュセッペ・ピアッツィが小惑星第1号「ケレス」を見つけたのを皮切りに、その後続々と発見されました。2011年6月現在では、28万個以上の小惑星が見つかっています。
この夏、「ベスタ」という小惑星が明るく、双眼鏡でも観測できるかもしれません。2011年7月26日から8月7日頃、南の空に見えるやぎ座の内側で、ベスタが5.7〜5.6等の明るさで見えます。天の川が見えるようなきれいな空の下では、肉眼でも見えるかもしれません。
ベスタはケレス、パラス、ジュノーとともに四大小惑星と呼ばれており、1807年にアマチュア天文家のハインリヒ・オルバースが発見しました。小惑星のほとんどが100km以下の大きさであるのに対し、ベスタの直径はおよそ530kmもあります。最も大きいケレスは約950kmもあり、今では準惑星にも分類されています。
しかし直径が倍近くもあるケレスは最も明るくなっても7等級で、肉眼では見えません。どうしてベスタは見ることができるのでしょう?理由の一つは、ベスタの軌道の中心は太陽とずれており、このため地球に近くなることがあるのです。もう一つ、ベスタは太陽光を反射しやすいという特徴があるのです。受けた太陽の光を反射する比率をアルベドと言いますが、ケレスのアルベドは11%、ベスタは42%です。月は地球から近いのでとても明るく見えますが、アルベドは7%なのです。
今まさに、アメリカの小惑星探査機「ドーン」がベスタの周回軌道に投入されており、撮影された画像も公開されています。もちろん地球からドーンを見ることはかないませんが、ベスタを観察しながら、あそこに地球から送り込まれた探査機がいる、と思うとワクワクしてきますね。
国立天文台のベスタ観測についてのページでは、太陽系の惑星の位置に関する不思議で面白い、「ティティウス・ボーデの法則」が紹介されています。ベスタ観測とともに、こちらも合わせて読んでみることをおすすめします。きっと星空に対する興味がもっと湧いてきますよ。
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投稿者 kksblog : 2011年07月23日 14:56