●法務省と文科省、人権教育・啓発の施策を取りまとめた白書を公表 (2011年07月07日)
「平成22年度人権教育及び人権啓発施策」、いわゆる人権教育・啓発白書が閣議決定されたことにより、法務省ホームページに公開されています。
法務省および文部科学省は、人権教育及び人権啓発の推進に関する法律に基づき、毎年、前年度に各府省庁が取り組んだ人権教育・啓発の施策を取りまとめ、「人権教育及び人権啓発施策」として国会に報告しています。そして、国会へ報告した内容について、広く国民向けに「白書」として刊行しています。
『平成23年版人権教育・啓発白書』では、人権一般の普遍的な視点からの取組、「女性」、「子ども」、「障害のある人」等の人権課題に対する取組、人権にかかわりの深い特定の職業に従事する者に対する研修、人権教育・啓発の総合的かつ効果的な推進体制などを盛り込んでいます。
人権教育とは、「人権尊重の精神の涵養を目的とする教育活動」であり、生涯学習の視点に立って、幼児期からの発達段階を踏まえ、地域の実情等に応じて、学校教育と社会教育とが相互に連携を図りつつ、実施しています。
学校教育においては、学習指導要領において、「豊かな心」の育成や「確かな学力」などからなる「生きる力」を一層育むこととしています。「豊かな心」の育成に関しては、道徳の時間で、善悪の判断などの内容を充実するとともに、体験活動等を生かすなどの充実を図っています。また、豊かな人間性や社会性を育む観点から、「豊かな体験活動推進事業」や「人権教育総合推進地域事業」等を実施しています。
子どもたちの人権尊重という観点からは、子どもたちが安心して学べる環境作りが重要であり、いじめ、暴力行為、不登校など、児童生徒の問題行動等は、引き続き教育上の大きな課題となっています。そこで、児童生徒が適切な教育相談を受けることができるよう、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカー等の活用などによる相談体制の整備を支援しています。
人権啓発とは、国民の間に人権尊重の理念を普及させ、及びそれに対する国民の理解を深めることを目的とする広報その他の啓発活動のこと。活動の一環としては、毎年12月に人権週間があり、関係諸機関及び諸団体の協力の下に、広く国民に人権尊重思想の高揚を呼びかける大規模な啓発活動を展開しています。
一人一人が人権についての理解と知識を深め、人権を尊重する社会が実現されるといいですね。
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投稿者 kksblog : 2011年07月07日 21:27