●震災直後「子どもの屋外遊び減らした」53.4%、「放射線が心配」7割超 (2011年07月05日)
株式会社ベネッセコーポレーションの社内シンクタンク「ベネッセ次世代育成研究所」では、2011年5月に、0~5歳児をもつ母親3,096名を対象に、「東日本大震災直後」「2か月超経過した調査時点」での子育て行動や子どもの様子について、インターネット調査を実施し、結果を公表しました。
震災・原発事故に関して信頼できる情報は何かという問いに対し、もっとも多かった回答は「専門家の意見」でしたが、31.7%にとどまりました。次いで「信頼できる情報はない」が29.4%となりました。
首都圏では、子どもの屋外遊びを、震災直後は53.4%の母親が減らしていました。その理由について、73.8%が放射線の健康への影響が心配だったからと答えています。調査時点(2011年5月末)でも17.7% が依然として子どもの屋外遊びを減らしていることがわかりました。
首都圏では、「子どもがわずらわしくていらいらしてしまうこと」が「よくある」「時々ある」と回答した母親は、調査時点(2011年5月末)は70.6%で震災前より16.8ポイント増加しています。
また、「子どもが将来うまく育っていくかどうか心配になること」は70.4%で震災前より10.0ポイント増加しており、母親の子育て時のいらいら・不安が増加していることが明らかとなりました。
首都圏の子どもには、ストレスサインである“甘えが増える”様子がみられることがわかっています。震災直後は、低年齢児(0~2歳)で31.9%に対し、高年齢児(3~5歳)では41.4%と、高年齢児のほうが多くなっています。また、震災後2か月では低年齢児で30.8%、高年齢児で26.0%と、低年齢児が回復しにくい傾向にあります。
首都圏では、震災後、親子で話したこととして「水や食料の大切さ」(65.3%)「災害から身を守る方法」(48.8%)などがあり、総じて首都圏以外の地域より高くなっています。
そして、父親の協力や地域とのつながりといった周囲の人とのコミュニケーションが多い母親の方が、それらが少ない母親よりも、子育て時のいらいら・不安が少ないという結果も出ています。
子どもの気持ちを安定させるためには、保護者や周囲の人の支えが必須となるでしょう。一方で、母親たちの抱えるストレスが少しでもなくなるような環境作りも必要と言えるのではないでしょうか。
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投稿者 kksblog : 2011年07月05日 17:39