●子どもとの対話から生まれるアートの数々「驚くべき学びの世界展」 (2011年07月05日)
東京の神宮前、都心ながら各国の大使館や学校などが多い閑静な場所に、ワタリウム美術館はあります。1990年に開館した、国際的なコンテンポラリーアート(現代美術)を多く展示する美術館です。
現在ワタリウム美術館では「驚くべき学びの世界展」を開催しています。近年、世界最高水準の教育実践として注目を集めているレッジョ・アプローチの最新の試み、現在進行形のプロジェクトを中心に紹介しています。「場所との対話」「モノ(素材)との対話」「書くことの魅力」「光線」など、レッジョらしい自由さ、社会性、柔軟性に富んだものを取り上げています。
レッジョ・アプローチは、北イタリアにあるレッジョ・エミリア市で、第二次世界大戦直後に地域の共同保育運動として始まったのがその起源です。村の人々が戦車や軍用トラックを売り払い、「自分たちの学校」を手作りしました。そこへローマス・マラグッツイという、理論と実践の両面に優れた教育家が加わり、独自の方向性とインスピレーションを与えて開花していきました。
1991年ニューズウィーク誌に「最も革新的な幼児教育」として紹介され、作品展が世界各地で催されるようになってから、レッジョ・アプローチは世界的な評価を受けるようになりました。レッジョ・アプローチは、教育者が子どもに何かを教えるのではなく、アートの創造的経験によって子どもの可能性を最大限に引き出しているというところが最大の特徴です。
作品の中で、いろんな靴で階段を歩いた「音」を表現したものがあります。引きずる音だったり、軽やかな靴音だったり、それを子どもたちは感じたまま、線や文字などを自由に使って表しています。「音」を耳だけでなく、目で見てもいるのです。
視覚、聴覚、触覚といった感覚をも越えた、子どもたちの幅広い表現力には驚かされるばかりです。レッジョ・アプローチは日本国内での実践は始まったばかりですが、「生きる力」の育成を目指す日本の教育にも、大きな存在感を示す予感が感じられます。
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投稿者 kksblog : 2011年07月05日 11:09