●香川県の環境学習プログラム集に「竹林を手入れしよう」が新しく登場 (2011年04月27日)
竹はその生長が早いことで知られ、竹製品やたけのこ、建築用材など、私たちの身近な暮らしの中で利用されてきました。しかし最近では、安価な輸入品やプラスチックなどの代替品の出現により、国内のタケノコや竹製品の需要が減少し、これが放置竹林の拡大に繋がっています。
香川県では、環境問題の正しい理解を通じて、一人一人の環境を大切にする意識を醸成することを施策目標に掲げています。そのために「環境学習プログラム集」を作成し、これまでに地球温暖化防止、森林・林業体験、土壌の観察などの学習プログラムを作成してきました。この度新しいプログラム「竹林を手入れしよう」が加わっています。
まず香川県の竹林の面積は、1986年からの15年間で1.8倍に拡大しており、地域によってはその拡大がさらに急速に進んでいるところもあるようです。これは経済的価値がなくなった竹林が手入れをされず、放置されていることが原因です。放置された竹は森林に侵入し、その成長力で樹木を淘汰し、森林を竹林にしてしまいます。その結果里山の景観が単一的になる他、植物の種類が少なくなることにより生物多様性が低下、また竹は樹木ほど根(地下茎)を深く貼らないため、土壌の保水力が低下するとともに、地下茎が腐植して空洞化すると土砂崩壊の危険性もあります。
竹は3〜4年で成熟し、この時期に伐採するのが利用価値も高く適しているとされています。また幼い竹はタケノコとして食用にできます。「竹林を手入れしよう」では、モウソウチクを例に年齢判断の目安、伐採の手順、伐採工具、枝払い作業、搬出作業などについて図解で分かりやすく説明されています。
大がかりな伐採は素人では難しいですが、人の背丈くらいのタケノコのやわらかい部分「穂先タケノコ」なら見つけるのも簡単です。ここでは穂先タケノコの収穫から下ごしらえまでを解説しています。香りは堀り取りタケノコに比べて乏しい物の、えぐみが少なく、調理しやすいなどの利点もあるようです。
有用な植物である竹も、繁殖が過ぎれば環境のバランスを崩してしまうということが、このプログラムでよく分かります。現在日本では、樹木についても手入れ不足で荒廃している森林がありますが、手入れをしないとどうなるのか、バランスの良い森林とはどのようなものか、調べてみると面白そうですね。
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投稿者 kksblog : 2011年04月27日 15:16