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学校での「人権侵犯」増加 いじめ・体罰など前年より増加 (2011年04月03日)

hands_110401.jpg「いじめ」は、子ども、その保護者、学校の教職員といった「学校」に関わる全ての人が恐れるもの、と言っても過言ではないでしょう。関わった人たちの心に深い傷を残し、子どもに命を絶つことすら考えさせてしまう罪深いものです。学校や社会が「いじめをなくそう」と声を上げ続けても、根絶させるのはとても難しいことです。

法務省では平成22年度中の「人権侵犯事件」の状況についての概要を発表しました。この中で新規救済手続き開始件数からみた特徴として「学校におけるいじめに関する人権侵犯事件が増加している」ことが挙げられています。その件数は2,714件と、前年度から比べると実に51.9%も増加しています。


ここで言う「人権侵犯」とは「いじめ」そのものではなく、「いじめへの学校側の対応が不適切」であったものです。深刻ないじめの被害がなくならないことに対し、文部科学省や学校の問題意識は高まっているようです。しかし法務省人権擁護局によると、学校側が校内のいじめに気づかず、被害生徒からの相談を受けて法務局が学校に連絡するというケースが多いということです。

法務省では2006年から、小中学生が悩みを書いて切手を貼らずに送ることができる「SOSミニレター」を全国で配布しており、同省によると「ミニレターや無料電話相談(子どもの人権110番)などが徐々に知られるようになり、子どもからの相談が増えた」ということです。学校で見つけることのできなかったいじめも、ミニレターなどから発見することができたのでしょうね。

学校に関する事案では、いじめ以外にも学校での体罰や言葉の暴力を含めた教職員による人権侵犯事件も増加しています。人権の大切さ、一人一人が大切な存在であることを教えるべき学校で、子どもの権利を否定するような行為があるのは許されないことです。法務局の発表内容はデータでしかありませんが、そこから子どもたちの苦しみ・悲しみを見つけるスキルのヒントがみつかるかもしれません。

法務省:平成22年中の「人権侵犯事件」の状況について
いじめへの不適切な学校対応、過去最多 法務省調査件数



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投稿者 kksblog : 2011年04月03日 22:40


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