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最古(350万年前)のエルニーニョ現象の証拠をフィリピン産化石サンゴに発見 (2011年03月20日)

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このたび、フィリピンルソン島で発掘された約350万年前(鮮新世温暖期)のサンゴ化石から、エルニーニョ現象の直接的な証拠としては最古の記録を得ることに成功したことが、国立科学博物館のホームページに記載されています。

これは、将来の温暖化した地球環境に類似した時代とされる鮮新世温暖期において、エルニーニョ現象が存在したことを明らかにするものです。このことが、将来の温暖化地球におけるエルニーニョの挙動を予測する上での重要な知見となります。

エルニーニョ現象とは、以下の現象を言います。

太平洋の低緯度域で、通常は貿易風(東風)が吹いていて、これによって赤道上で暖められた海水が太平洋西部に流れていきます。その際に、太平洋東部では冷たい海水がわきあがっています。何らかの原因で貿易風が弱まると、温かい海域が太平洋の東部や中央部に留まり、通常に比べ、太平洋東部から中央部にかけての水温が上がり、太平洋西部の水温が下がります。これを、エルニーニョ現象と呼びます。

鮮新世温暖期は、約460万年前~約300万年前になりますが、将来の温暖化した地球環境に類似した時代とされ、気候システムの中で重要な役割を果たしているエルニーニョ現象の存在に関する論争が盛んに行われています。

北海道大学大学院理学研究員の渡邊剛講師らは、フィリピンで、この温暖期に相当する地層から極めて保存状態のよい化石サンゴを発見し、その化学組成解析からエルニーニョ現象の直接的な証拠としては最古となる、水温の変動記録を得ることに成功しました。

この発見は、一連の論争に決着をつけるものであり、将来の温暖化におけるエルニーニョ現象の挙動を予測するための重要な知見となるものです。

天候の不順などに不安を感じている人も多い中、少しでもわかることがあれば、対策に役立てることもできるので、こういった研究内容は、知っていきたいことですね。

最古(350万年前)のエルニーニョ現象の証拠をフィリピン産化石サンゴに発見:国立科学博物館



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投稿者 kksblog : 2011年03月20日 00:05


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