●日本の高校生はうつ的な傾向、「私は価値のある人間だと思う」は7.5% (2011年03月11日)
財団法人 日本青少年研究所により、「高校生の心と体の健康に関する調査」の結果が発表されました。
同調査は身体の活動、食生活、喫煙や飲酒の経験、ストレスや人間関係のあり方などを通して、高校生の身体と心の健康の実態を把握するために実施されています。また、この調査はアメリカ、中国、韓国でも実施されているので、諸外国と比較することができます。
日本の高校生は4カ国で最も多く運動しているという結果になりました。「週に5日以上運動した」者は、日本33.3%、米国26.0%、中国17.8%、韓国10.8%です。
日本の女子高校生は4カ国で最も“やせ型”ですが、自分の体型を「太っている」と評価している者が最も多くなっています。自分が「太っている」と思う割合は、日本17.6%、米国4.9%、中国3.7%、韓国5.5%。一方で、自分の体型に満足している割合は、日本26.6%、米国80.8%、中国58.3%、韓国27.4%です。
朝食を「ほぼ毎日」食べているという者は日本が81.3%で最も多く、中国が80.1%でそれに並んでいます。米国の高校生の朝食不摂取率(「全く食べなかった」+「週に1日~2日」)は、39.5%で最も高い結果となっています。
睡眠時間が最も短いのは韓国の高校生で、2割近くが「5時間未満」です。「6時間未満」を合わせると、56.9%に達しています。日本も46.4%と韓国と近い結果になりました。
喫煙経験者は中国30.0%、米国24.2%、韓国22.2%に対し、日本は7.2%で最も少なくなっています。喫煙の初体験の時期では、日韓は中2と中3が多く、中国は小学校段階が多い結果となりました。
日本の高校生は、“気分の晴れない鬱的な傾向”が他国に比べて強い傾向にあります。「憂鬱」「むなしい感じ」「寂しい」「わけもなく不安だ」の肯定率が、米中韓に比較して高くなっています。特に「憂鬱」については、日本の高校生の5人に1人以上が、頻繁に「憂鬱」を感じています。
米国と中国の高校生は自己肯定感(自尊感情)が強く、日本高校生の自己評価が最も低くなっています。「私は価値のある人間だと思う」の割合は、日本7.5%、米国57.2%、中国42.2%、韓国20.2%、「自分を肯定的に評価するほう」の割合は、日本6.2%、米国41.2%、中国38.0%、韓国18.9%です。
日本の高校生はアメリカ、中国、韓国と比較しても、自分に自信がなく、自己否定的な傾向があるようです。肯定的な人間を育てるためにも、“認めること”や“褒めること”が大切になってくるのではないでしょうか。
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投稿者 kksblog : 2011年03月11日 17:18