●黄金色・緋色—日本古来の色に出会う旅のツールをJTBと大学が共同開発 (2010年11月14日)
城下町や商人町などの古い町並みや、有名な「合掌造り」の民家、そして日本三大美祭りのひとつに上げられている高山祭など、高山は日本的な歴史や伝統を感じさせる見どころの多いところです。この高山のまち歩きをさらに楽しくしてくれるツールが、産学連携プロジェクトによって生まれました。
株式会社JTB中部と、静岡県静岡市にある常葉学園大学は共同で、JTBのプランを利用して高山を訪れた宿泊者向けの特典、まち歩きツール「日本古来の色に出会う旅—高山—」を制作しました。このツールのコンセプトは、高山の街に溶け込んでいる、日本古来の色彩に触れながら、美しい街を散策することで新たな高山の魅力を発見してもらいたい、というものです。
常葉学園大学・造形学部ビジュアルデザインコース 安武伸朗研究室では、そのインフォメーションデザインの分野において、広告や商品企画を題材に地域ブランド創出に向けて、産学協同のデザイン開発に取り組んでいます。今回紹介する「まち歩きツール」は、日本人の美意識を刺激する〝彩り〟に興味を持った同研究室の学生、宮原智未さんのアイデアから生まれました。
「日本古来の色に出会う旅—高山—」は、24色のカードと、高山の折り込み地図で構成されています。単語帳のように見ながら街を散策でき、1枚1色ごとに、表面には日本古来の色の解説、裏面にはその色を感じられる素材と解説が書かれています。例えば「花萌葱」という色、鮮やかで若々しい、明るい緑色ですが、これには「花色(はなだ色)に黄を染めて萌葱色に近づけた、若者の象徴と落ち着きを合わせ持つ色。」とあり、裏を見ると、ふすま絵に描かれた松の絵に、その色が見られることがわかります。
それぞれの色は、街のどこへ行けば見られるのかは、付属の折り込み地図を見れば分かるようになっていますが、地図を見ただけではその色がどんなもので見られるのかはわかりません。名所や名物ではなく、色に導かれて、まち歩きをするというのも楽しそうですね。
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投稿者 kksblog : 2010年11月14日 21:24