●人類の自然資源に対する需要増加、熱帯域の生物種の個体数急減~WWF (2010年10月25日)
環境保全団体のWWF(世界自然保護基金)が、『生きている地球レポート2010』を発行しました。
レポートによると、人類の自然資源に対する需要は、地球が供給できる量をはるかに超過しており、特熱帯域の生物種の個体数が急減していることが明らかになりました。
『生きている地球レポート』は、2年に一度、ロンドン動物学協会およびグローバル・フット・プリント・ネットワークの共同で発行されているものです。レポートでは、地球の健康状態を示す指標として、2,500種以上の約8,000の個体群のデータを基にして、世界の生きている地球指数を算出しています。
指数は30年前と比較すると30%も低下しており、特に熱帯ではこの40年足らずで60%低下しています。また、熱帯淡水域の生物種の個体群が70%近くも低下しており、陸域・海域で減少がみられたほかのどの種よりも悪化していることを指摘しています。
さらにレポートでは、人間の自然資源に対する需要の増加を指摘しています。今の状況を支えるためには、地球1.5個が必要となる計算で、今のままの消費活動を続けると、引き返せない地点に行き着いてしまうと考えられています。世界の主要経済国は、エコロジカル・フットプリントが大きく、今後、中国やインドなどが経済発展の道のりをたどれば、さらに大きくなるようです。
一方、低所得国では、生物多様性の急激な低下がみられます。大きなフットプリントは高所得国でみられますが、富裕国の持続不可能な消費は、多くの場合、熱帯の貧しい国々になる豊かな自然資源をあてにしているからです。
フットプリントが大きくて消費水準が高い生活様式は、他国の犠牲の上に成り立っているともいえる結果。地球一個分の資源の範囲内で、何を消費・生産して、エネルギーをどう利用していくのかを考えていくことが重要。他人事ではなく、一人ひとりの意識、会社規模、一カ国規模、地球規模でこれからの生き方を考えていかなければなりませんね。
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投稿者 kksblog : 2010年10月25日 17:21