●年1000個もの星を作りだす初期宇宙のモンスター銀河を発見 (2010年10月05日)
国立天文台の研究員や東京大学教授らを中心とする国際研究チームが、“モンスター銀河”を発見したことが発表されました。
今から数十億年前と考えられる初期宇宙の爆発的星形成銀河で、その数は約200個。見つかった銀河のほとんどすべてが80億光年以上かなたにあり、年間に1000個もの星を作り出していて、これほど高い割合で初期宇宙のモンスター銀河を大量に発見したのは世界初めてです。
観測は、南米チリのアステ望遠鏡と赤外線天文衛星「あかり」の共同。背景には、最新の観測装置と最新の解析手法を導入することにより、これまでの10倍以上のスピードで高感度の観測を実現したことがあるようです。
宇宙の星形成活動を正しく求めるためには、可視光や近赤外線では検出の難しい「埋もれた光」をとらえることが必要です。そこで重要なのが、ミリ波やサブミリ波(波長:0.1ミリメートルから1ミリメートル)での観測。ミリ波・サブミリ波では、宇宙に存在する冷たいガスや塵が放つ電波をとらえることができることから、埋もれた星形成活動を明らかにすることができます。また、他の波長と比較して遠くの銀河を効率よく見ることができるという特徴からも、初期宇宙の銀河の観測に適しているそうです。
モンスター銀河は、私たちの住む天の川銀河と比較すると、数100倍から1000倍もの勢いで続々と星を作りだしていることから、まさに「モンスター」と呼ぶべき天体。初期宇宙のモンスター銀河は、宇宙における星形成活動や銀河形成過程、さらにはダークマターの分布を解明する重要な手がかりとして、世界中の天文学者が競って研究を行っています。観測方法の発展とともに、まだまだ知られざる宇宙が果てしなく広がっていることを教えられますね。
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投稿者 kksblog : 2010年10月05日 15:35