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猛暑の影響は?クマゼミ勢力拡大中~「全国セミ調査」より (2010年09月14日)

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全国にもたらした記録的な猛暑もようやく終わりのようですね。今夏の連続した猛暑は、生態系にも影響を及ぼしているようです。(株)ウェザーニューズは、毎年実施している「全国セミ調査」を今年も実施し、その調査内容が公表されました。

近年の注目は、主に西日本に生息しているクマゼミの生息域の拡大。従来は関東南部までが生息域といわれていましたが、今年も調査からも、ここ数年の調査と同様に、関東北部から北陸に変化していることが再確認されました。

クマゼミの生息域の変化を調べるために、全国のウェザーリポーターからリポート情報を集めたところ、クマゼミの生息域の北限が、昨年と同様に福島県福島市であることが判明。福島県にはクマゼミがしっかり根付いていること、生息域は北上していることがわかりました。また、姿は確認できなかったものの、新潟県でもクマゼミの声を聞いたという報告が継続的に寄せられていることから、さらに北上することも考えられます。

クマゼミの調査結果をエリアごとに見てみると、九州では多くの報告がありましたが、山地周辺では生息が少ない傾向。そして少ないとされている山陰エリアでは今年も少ない傾向が続いています。また、日本海側では石川県でも姿が確認され、新潟県でも声の報告はありましたが、両県の間にある富山県からは報告がありませんでした。

ところで、猛暑の影響か、セミの鳴き声が例年より少ないと感じる人が多いようです。東日本では、セミが“少ない”と感じている人が“多い”と感じる人よりも1.5倍以上である傾向。平年値と猛暑の気温差が東日本・北日本ほど特に多いことから、猛暑がなんらかの形でセミの鳴き声に影響した可能性が考えられます。

クマゼミの勢力が拡大がみられる中、大阪府では全体の6割以上の人が、アブラゼミが“減ってきた”と回答。九州、四国、中国、近畿、東海エリアではクマゼミが“増えた”と回答している人が多いことから、アブラゼミが生息しにくくなり、クマゼミが生息しやすい環境の変化がみられるエリアが増えているのかもしれません。

温暖化やヒートアイランド現象などの環境の変化が、セミの生態系に影響を与えているのかもしれませんね。今後も生態からわかる変化を追うことは重要ではないでしょうか。


2010年度「全国セミ調査」結果発表:ウェザーニューズ



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投稿者 kksblog : 2010年09月14日 12:24


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