●トマトを食べていれば疲れにくい? カゴメと大阪市大の共同研究 (2010年09月13日)
最近、小さな子どもが「疲れた」とため息混じりに言っているのを耳にすることがあります。実際に習い事やおでかけに疲れているのか、周りの大人が口にしている言葉を真似しているのか…いずれにせよ、あまり子どもの口から聞きたくはないですね。
カゴメ株式会社は、大阪市立大学医学部の井上正康教授との共同研究で、動物実験においてトマトの摂取が、運動後の疲労の度合いの指標(疲労バイオマーカー)の増加を抑制することを明らかにしました。つまり、トマトを食べることで疲れが軽くなる効果がある、というのです。
トマトに含まれるリコピンという物質は、トマトの赤色であると共に、抗酸化作用があることが分かっています。さらに疲労軽減作用のあるクエン酸も含まれていることから、トマト摂取による疲労軽減効果が期待されます。
研究ではマウスを使い、通常飼料を摂取する群、トマトペーストを含んだ資料を摂取する群、トマト飼料と同濃度のリコピンを含む資料を摂取する群の3つの試験群で比較しました。運動負荷を与えた後、体内の炎症や疲労の伝達に関与する物質、サイトカインの血中濃度の増加を見ることで、疲労の度合いを判断しました。
運動後のサイトカインの測定結果を見ると、通常は血中のサイトカイン濃度が増加しますが、トマト群ではそれが抑えられました。しかしリコピン群ではサイトカイン濃度増加の抑制効果はみられませんでした。つまり、リコピンだけではなく、トマトを摂取することによって疲労抑制効果がある、ということです。
さらにトマトペースト、トマトペーストの上澄みを1日5回、短期間で与えて同様に運動後のサイトカイン濃度を見たところ、トマト群、上澄み群のいずれもサイトカイン濃度増加の抑制効果が見られました。このことから、果実そのものでなく、ジュースのような加工物でも効果があることが示唆されました。
夏の疲れも残っているこの頃、また秋は行事も多くて子どもたちも疲れることの多い時季です。トマトは酸っぱいから嫌い、という子どもも少なからずいそうですが、「疲れがとれる」という効能も後押しして食べられるようになるといいですね。
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投稿者 kksblog : 2010年09月13日 08:37