●「日本最古の砂粒」富山県の花崗岩から27億5千万年前の鉱物が発見 (2010年09月07日)
化石の発掘などで「推定○○万年前」というように言うのを聞きますが、そんなに太古の年代をどうやって特定しているのか、疑問に思ったことはありませんか?
国立極地研究所・広島大学及び国立科学博物館を中心とする研究グループは、富山県黒部市宇奈月の花崗岩から「日本最古の砂粒」を発見しました。花崗岩の年代を測定したところ、37億5千万年前を示す物質が見つかり、これまで報告されていた33〜34億年前を大きく上回り、「日本最古の砂粒」の記録を更新しました。
これを受けて、国立科学博物館では日本館3階に、NEWS展示「日本最古の砂粒(鉱物)を発見!37億5千万年前のジルコン」を、8月25日(水)から9月26日(日)の間設置します。解説パネルと共に、鉱物ジルコンの実物やジルコンを取り出した花崗岩を観ることができます。
花崗岩の年代測定には、「ジルコン」という鉱物を抽出し、ウランー鉛年代測定という手法によって、いつ頃から存在する鉱物なのかを測定しました。これによって、一つの花崗岩試料から形成年代である256Ma(1Ma=百万年前なので、2億5千6百年前)を示すジルコンの他に、約3500Ma(35億年前)以上を示す、非常に古いジルコンを含むことが明らかになりました。それらの中で3750Ma(37億5千万年前)を示す最も古いジルコンが見つかったのです。
鉱物の年代測定には、ウランー鉛年代測定の他に、炭素14法、カリウムーアルゴン法などがあります。放射線物質は一定の期間で壊れていき、別の元素になります。その元の数の半分に減る時間のことを半減期と言い、物質に含まれる放射性物質と、その崩壊物質の濃度を測定し、半減期を用いて物質の年代を計算することができるのです。
37億5千万年前といえば、地球が誕生してからわずか8〜9億年、存在する生命はごくごく原始的な、多細胞生物どころか細胞に核を持つ真核生物もいなかった頃です。地球の歴史をずっと見つめてきた「砂粒」、ぜひ一度見てみたいですね。
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投稿者 kksblog : 2010年09月07日 15:39