●子どもの言語発達に合わせての親のマザリーズ(母親語)の脳内処理の変化 (2010年08月16日)
「あんよ」や「ねんね」という育児語は、大人が乳幼児に対して使う言葉であり、同時に声高で抑揚をつけた韻律で話します。この話し方は、「マザリーズ」と呼ばれ、言語圏や文化圏が異なったすべての国々で見られ、老若男女を問わずに口から突いて出るものです。
マザリーズを受け取る乳幼児も、心地よく聞くとされ、言葉の獲得や情動の発達への影響が注目されています。
脳科学総合研究センターの言語発達研究チームらは、この検証を行い、「マザリーズ」の脳内処理が育児の経験の有無、性差、性格の違いによって変化し、単なる気持の高揚でなく、言葉を伝えようとする意図の表れであることを、突き止めました。
調査は、親の経験のない男性や女性などの6つのグループで、マザリーズを聞いたときの脳活動をfMRIで調べるという方法で行われました。fMRIは、functional magnetic resonance imagingといって、MRI利用し、人間および動物の脳や脊髄の活動に関連した血流動態反応を視覚化する方法の一つです。
結果として、前言語期乳児の母親の脳活動が最も盛んで、その活動部位は、言葉をつかさどる言語野であることが、わかりました。さらに、性格検査を行い、社交性や活動性を示す「外向性」が高い人ほど、発話にかかわる運動野の脳活動が強いという傾向も見いだされました。
また、言語野や運動野の活動は一過的で、二語文期幼児や小学生児童の母親では見られなくなり、成人向けの話し方と差が無くなりました。マザリーズの脳機能解明で、産後うつの診断や乳幼児を持つ母親らのメンタルヘルスケアの技術開発に貢献するものと、期待されています。
育児に関しては、常に、やった方がいいことなど、常に流動的ではありますが、最新の研究結果を知っていたいものですよね。
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投稿者 kksblog : 2010年08月16日 00:53