●準天頂衛星初号機「みちびき」が9月11日に打ち上げ決定! (2010年08月10日)
野口宇宙飛行士と山崎宇宙飛行士のISS滞在、5月21日には金星探査機「あかつき」の打ち上げ、6月13日は小惑星探査機「はやぶさ」の帰還と、今年は宇宙を身近に感じる出来事がたくさんありました。そして今度は、準天頂衛星初号機「みちびき」がHII-Aロケットで宇宙に打ち上げられます。
「みちびき」の打ち上げは当初8月2日に行われる予定でしたが、搭載されているリアクションホイールに懸念事項が確認されたため、調査・検討のため打ち上げが延期されていました。そして先日8月4日、当該部品の交換作業が終了し、打ち上げ予定日は9月11日(土)に再設定されたと発表されました。
「みちびき」の肩書きは「準天頂衛星初号機」と長いものですが、どのような働きをするのでしょうか。答えは、私たちの生活に浸透した、カーナビや携帯電話などに搭載されているGPS機能の精度向上です。
GPSは宇宙から地球を見下ろして、使っている人が地上のどこにいるかを測定してくれるものですが、都市部や山間部では、ビルなどの高い建物や山が障害物となって人工衛星からの即位信号が届かなかったり、反射波によって大きな誤差がでたりして、正確な位置を測ることができないことがありました。準天頂衛星システムでは複数の人工衛星を使い、常に1機は日本のほぼ天頂(真上)にいることで、GPS衛星の電波が届きにくい、反射してしまうような場所でも準天頂衛星システムのデータをそこに加えることでGPSの抜けを補い、データの精度を上げることができるのです。
「みちびき」特設サイトでは、「みちびき」の設計・開発の歴史やプロモーションムービーを見ることができます。また全国から寄せられた応援メッセージ、「みちびきさん」のTwitterへのリンクなどもあり、「みちびき」がより身近に感じられるようになっています。
JAXAでは、「みちびき」打ち上げの模様を、種子島宇宙センターからインターネットを通じて映像を生中継する予定で、この映像をパブリックビューイングする科学館、学校などを募集しています。勇壮に飛び立っていくロケットの姿は、きっと子ども達に感動と勇気を与えてくれることでしょう。今から9月が楽しみですね。
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投稿者 kksblog : 2010年08月10日 10:40