●いじめは小中高とも1年生で多く、学年があがると減る傾向~熊本県 (2010年07月07日)
熊本県教育委員会が、県内のすべての公立小・中学校等の児童生徒を対象に、いじめについてのアンケート調査を実施しました。
調査結果によると、「今の学年になっていじめられたことがある」と回答した児童生徒は、回答者全体の8.8%に及び、多くの児童生徒がいじめられたと感じていることがわかりました。
昨年度の調査結果に比べると、「いじめられた」と感じている児童生徒数は減少しているものの、依然として多い現状。しかも「今の学年になっていじめられたことがある」と回答したうちの31.1%が「今もいじめが続いている」と回答しています。
学年別で見ると、小中高等学校どれも1年生が最も多く、学年があがるにつれて減少する傾向です。いじめを受けた相手としては、「同級生」が最も多く、次いで小学校、高等学校では「上級生」、中学校では「部活動を一緒にしている人」となっています。
いじめの態様は、「冷やかし、からかい」、「言いがかり、おどし」といった言葉によるもの、「仲間はずれにする」、「無視する」、「殴る、蹴る」などが多いようです。さらに、昨今問題視されている「ネット掲示板に書き込む」もあり、特に高等学校では昨年より増加傾向にあるようです。
いじめられている児童生徒のうちの29.8%が、誰にも相談していな状況です。各学校がいじめの実態を把握するとともに、迅速・適切な対応を行ない、いじめの早期解消に取り組むことが求められます。
調査によると、平成21年度中にいじめを受けた児童生徒の3月31日現在での解消率は98.2%だそうです。発達段階や学校環境の変化の中で、一時的にいじめが発生してしまう例も多いのかもしれませんね。いじめ根絶のためには、いじめの未然防止や早期対応に取り組む学校の体制づくり、児童生徒の道徳的実践力や人間関係づくりの力を育てる取組、教職員と児童生徒の信頼関係の構築など、多くの課題がありそうです。
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投稿者 kksblog : 2010年07月07日 14:01