●科学技術を「安全・安心な国」の実現に役立てるための取り組み (2010年04月13日)
国の第3期科学技術基本計画として「健康と安全を守る」を理念の一つとして「安全が誇りとなる国〜世界一安全な国・日本を実現」を大目標の一つに掲げています。文部科学省では、大規模自然災害、重大事故、新興・再興感染症、食品安全、情報セキュリティ、テロリズム、各種犯罪などの研究開発などを推進してきました。
これに関し、科学技術の成果をテロや感染症、天変地異、犯罪などの山積する課題の解決と結べつけるためのシステム作りが求められており、様々な議論や研究が行われています。このたび科学技術・学術審議会、研究計画・評価分科会、安全・安心科学技術委員会によって科学技術の成果を安全・安心な社会の実現へと結びつけるための基本的考え方とその推進方策が示されました。
第3期科学技術基本計画では、ライフサイエンス、情報通信、環境、ナノテクノロジー・材料の重点推進4分野、エネルギー、ものつくり技術、社会基盤、フロンティアの推進4分野が設定され、分野別推進戦略が策定されています。安全・安心科学技術はこのうち、社会基盤分野に分類されていますが、科学技術を社会問題の解決に活用する場合は、単一の分野だけではなく、複数の分野や分野を融合させた技術・知識が必要となることが多くなります。
これを実現させるには、開発する機関と関係府省との連携を図ること、分野をまたいだ取り組みのマネジメントができる人材の育成、研究者の啓発や適切な情報管理体制、一般国民とのコミュニケーションなど、基盤となる環境の整備も重要になってきます。
近年問題視されているのは、科学技術の悪用・誤用です。特にライフサイエンス分野で、研究目的とは別の毒性の高い生物剤の生成や、研究者の意志に反した生物兵器の製造などの恐れが生じています。こういった研究の副産物が軍事、犯罪、テロなどの用途に転用されることを防止するための取り組みが早急に行われる必要があります。
ノーベルが鉱山の仕事を楽にするために発明したダイナマイトが、戦争に使われてしまったように、優れた発明・発見も使い方次第では脅威になってしまいます。科学の素晴らしさの裏側にある恐ろしさについて、子どもと一緒に考えてみると面白いかもしれませんね。
« 学童保育サービスの環境整備に関する調査研究(都道府県の取り組みに大きな格差) | トップページへ 科学技術政策に関する意見を募集 »
最新記事一覧
- スポーツ指導者必携! 豊かな心を育み、強い絆をつくる新しい時代のコーチング本(2013年11月23日)
- 「エコプロダクツ 2013」が、東京ビッグサイトにて12月に開催されます(2013年11月22日)
- 関西四大学が入学生を対象に『薬物に関する意識調査』を実施(2013年11月21日)
- グッドデザイン賞受賞の「超変換!!もじバケる特選」、新たに6種類を発売
- メダリストの講演やシンポジウムも 「生涯スポーツ・体力つくり全国会議」(2013年11月20日)
- 秋の「SACLA(サクラ)見学ツアー」最先端研究施設でオイシイ発見をしよう
- キッズ用ブルーライト対策メガネ エレコムより新発売
- クロスリンクマーケティング、子ども向けタブレット端末「Rainbow Pad」、トイザらスで販売(2013年11月18日)
- 教育支援コーディネーター・フォーラム参加者を募集、模擬授業体験や講演も
- 元栄養教諭らが運営する学校給食サイト「おkayu」がオープン
- 大学における教育内容等の改革状況を調査~文部科学省
- 宇宙実験を知る 日本マイクログラビティ応用学会による公開講演・公開展示
- 反転授業の動画とパンフレットを公開 ゼッタリンクス(2013年11月15日)
- 自分らしさを伝え、記入・提出を効率的に~ エントリーシート「OpenES」学生登録開始
- 世界に飛躍できる人材を~進学・留学・キャリアの相談・体験イベントを開催(2013年11月14日)
投稿者 kksblog : 2010年04月13日 06:41