●「謎の原人」ホモ・フロレシエンシスが常設展に仲間入り 国立科学博物館 (2010年03月25日)
「サルは人間の祖先」なんて言いますが、もちろん、いきなりサルから人間になったわけではありません。猿人・原人という名前は馴染みがあるかと思いますが、現代の人間(ホモ・サピエンス)にいたるまでに、さまざまな「ホモ属」が出現し、絶滅していったのです。
東京・上野の国立科学博物館では、常設展「人類の進化」の一部を改装し、3月22日より新コーナー「ユーラシアへ拡散した人類:原人と旧人の進化・拡散・多様化」をオープンします。ここには、2003年にインドネシアのフローレス島で発見された謎の小型人類、ホモ・フロレシエンシスの日本初の実物大生態復元などが新しく展示されます。
ホモ・フロレシエンシスは1万数千年前まで生き残っていた原人の一種です。身長1m程度、頭の大きさは現人類の3分の1程度(グレープフルーツ並み)という小さな人類だったようです。ホモ・フロレシエンシスは人類進化に関するこれまでの常識をいくつも覆す存在で、その由来や進化過程をめぐって、世界中を巻き込んだ論争を引き起こしています。国立科学博物館の人類研究部の研究者もこの化石の研究に携わっており、その成果などをもとに、日本で初めてとなる新展示が実現したということです。
新展示では、1)ホモ・フロレシエンシスの実物大生体復元、2)当時のフローレス島に生息していた不思議な動物たちの実物大復元画、3)人類の系統進化・地理的拡散・多様化について、現在の主な知見を統合したパネル解説、4)原人と旧人の進化についての地域別解説(アフリカ、西アジア・コーカサス、ヨーロッパ、東アジア、ジャワ、フローレス島)などがあります。
この新展示については、NHK衛星放送にて明日3月26日に関連番組が放映される他、4月17日には、ホモ・フロレシエンシスの発掘調査を行っているインドネシアとオーストラリアの研究者を招いた講演会が、国立科学博物館にて行われます。
さて、ホモ・フロレシエンシスの謎とは?それはぜひ、実際に展示を見て感じて下さい。またホモ・フロレシエンシスだけではなく、あらゆる生物の発生と進化が見られる展示をじっくり楽しんでみてはいかがでしょう。
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投稿者 kksblog : 2010年03月25日 05:57