●愛知工科大の学生が手づくりした衛星、今年中にも金星へ! (2010年02月01日)
中日新聞によれば、国内20の大学などによる共同プロジェクト、深宇宙探査機「UNITEC-1」の開発で、愛知県蒲郡市の愛知工科大の学生が製作を担当した機体の完成が明らかとなりました。
最終試験を経て、今年中にも日本初の金星探査機「あかつき」に相乗りし、H2Aロケットで打ち上げられることになっています。地元企業のサポートも得て、ものづくりの先端を体験した学生は「自分の手で作ったものが宇宙に行くなんて信じられない気持ち」と打ち上げを心待ちにしているとのことです。
UNITEC-1は、一辺35センチの立方体で、「小型副衛星」と呼ばれるタイプの衛星。開発にはNPO法人「大学宇宙工学コンソーシアム」に所属する大学、高専が参加したそうです。国の宇宙機関以外の民間団体が、地球の重力圏外での活動に挑戦するのは、世界で初めてという試みとなっています。
打ち上げ後、地球から約6300万キロ離れた金星に接近してから、太陽の周りを楕円(だえん)状に周回。慶応大など6つの大学が製作したコンピューターを積み込み、過酷な環境の宇宙空間でどれが最後まで正常に働くか「生き残り競争」をするのが最大のミッションとなります。
機体には、ロケット打ち上げ時の振動や金星近くでは200度からマイナス270度に激変する温度差に耐える頑丈さと精密さが求められるそうで、作業は昨年4月、北海道大と九州大が担当した熱計算と構造計算の結果を踏まえ、図面を書くところからのスタートとなりました。
学生たちにとって宇宙探査機の製作は初めての体験となったそうで、時間的制約がある中、いざ組み上げるとねじ穴の位置が違って真っ青になったり、搭載部品の仕様が1つ変わっただけで芋づる式に全面的な見直しを迫られたりもしたそうですが、奥山准教授は「みんなの熱意で切り抜けた」と語っています。
ものづくりの先端を経験することは、学生にとって非常に貴重で価値のある瞬間となったのではないでしょうか。今後もこのような活動やプロジェクトを積極的に支援して学生にさまざまな経験をさせてあげたいものですね。
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投稿者 kksblog : 2010年02月01日 17:05